KIJI LISTpoint NEWS LIST
<POINT NEWS263>2017/10/21・・・
(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)
20182019


sankaku263sankaku
2017/10/21sankaku10/25
日々のニュースは数えきれないほどあります。忘れてはいけない出来事も多くあります。
今この時が未来のその時につながります。


筆洗/ソプラノの美声に恵まれた十一歳の英国の少年は聖歌隊の一員に選ばれた。(2017/10/24東京新聞)
 ソプラノの美声に恵まれた十一歳の英国の少年は聖歌隊の一員に選ばれた。ソプラノは花形で授業も一部免除され、エリザベス女王の前で、歌声を披露する名誉にも与(あずか)った▼悲劇は二年後である。指揮者が聖歌隊から排除した。理由は変声期。免除されたはずの授業を下の学年でやり直せと言われた。少年は荒れ狂った。ローリング・ストーンズのキース・リチャーズの幼き日。学校、あらゆる権威を疑うようになったと書いている▼理において声の出ぬソプラノに用はない。それは分かる。されど情においては酷である。こっちの排除も分からぬわけではないのだ。希望の党。民進党離党者に改憲などで一致しなければ公認しないという「排除の論理」が失速の引き金となった▼政党である以上、政策、主張の一致を見たい。当然である。それでも「排除する」に世間の情が反発したのは、か弱き者や少数意見が排除され、無視されやすい時代と無関係ではあるまいと想像する▼だれ一人排除しない。見捨てぬ。そういう心優しき政治を恋うておるのに「排除する」の一言に、希望の名にし負う包容力も温かさも感じられなかったのだろう▼排除されかかった人で結成した立憲民主党が野党第一党になった。「おきざり」の痛みを分かってくれまいか。そんな期待と見る。世の中に不満を感じるとストーンズを聴きたくなるものだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017102402000132.html

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首相改憲へ加速 立民と合意こだわらず(2017/10/24東京新聞)
 首相は改憲について、与野党に関係なく「合意形成に努める」と説明。立憲民主も含めて合意を図るのかとの質問に、「合意形成の努力は(野党)第一党であろうと、第二、第三、第四党であろうと行わなければならない。しかし、政治なので当然、みなさん全てに理解いただけるわけではない」と話した。立憲民主と最終的に合意に達しなくても、改憲発議に踏み切ることを想定した発言だ。・・・選挙期間中の街頭演説で、改憲にほとんど言及しなかった理由について「限られた時間の中、街頭で述べることは地域の生活に密着した政策だ。憲法改正は(衆院選ではなく)国民投票の場で、具体的に説明する責任がある」と話した。森友学園や加計(かけ)学園を巡る問題では、選挙期間中の党首討論会などで「丁寧に説明した」と強調。「これからも国会で質問があれば丁寧に答えたい」とも話した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017102490065920.html?ref=rank

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中国共産党規約に「習氏思想」 毛沢東に迫る権威を獲得(2017/10/24東京新聞)
【北京共同】18日から北京で開催されていた中国共産党第19回大会の閉幕式が24日開かれ、習近平総書記(国家主席)=(64)=の指導思想を、名前を冠した形で盛り込んだ党規約改正案を承認した。党規約に同様に名前が入っている毛沢東、故トウ小平氏に迫る権威を習氏は獲得した。・・・習氏の理念は「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」として、毛沢東思想、トウ小平理論と並んだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017102401001395.html

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<有権者発>小選挙区 問題点は 得票率48%で3/4占有(2017/10/24東京新聞)
今回の「有権者発」のテーマは、衆院の選挙制度です。衆院選の結果を受けて「多くの有権者は安倍政権を支持していないのに、自民党が今回の衆院選で勝った。小選挙区制度に問題がある」との指摘を受けました。本紙の集計で、自民党の小選挙区での得票率(有効投票総数に占める自民党候補全員の得票総数)は約48%でした。それなのに、小選挙区の議席占有率は約74%です。自民党には、小選挙区に投票した人の二人に一人しか入れていないのに、四分の三の議席を獲得した計算になります。今回の投票率は戦後二番目に低い53・68%。有権者のうち半分近くの人は投票に行きませんでした。このため、全ての有権者のうち、何割の人が自民党に投票したのかをみる絶対得票率を計算すると約25%。自民党には有権者四人のうち一人しか投票しなかったことになります。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201710/CK2017102402000127.html?ref=rank

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野党のこれから  自らの足場を固め直せ(2017/10/24京都新聞)
 数の力で押し切る政治を転換させ、国会をまっとうな議論の場にする。野党にはその重責をしっかり果たしてもらいたい。衆院選の各党獲得議席が固まり、分裂した民進党のリベラル派でつくる立憲民主党が野党第1党に躍り出た。希望の党への合流から「排除」されての結党に、有権者の判官びいきもあろう。だが、希望側の「踏み絵」を踏まず理念と政策の筋を通したことが支持されたといえるだろう。公示前勢力から躍進したとはいえ、過去60年余りで最少勢力の野党第1党だ。自民、公明の巨大与党にどう対峙(たいじ)するか、したたかな戦略が求められる。・・・枝野幸男代表は選挙戦で、「右か左か(のイデオロギー)ではなく、下から、草の根からの政治に変えていく」と訴えた。安倍「1強」政権が広げた政治と国民の距離を、国民の方へぜひとも近づけてもらいたい。・・・憲法改正の議論は、新たな局面を迎える。社会保障制度の持続と財政健全化、原発に替わるエネルギー確保などについても、より具体的な方策やプロセスを示す必要がある。

http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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(座標軸)「法の支配」立て直せるか 論説主幹・根本清樹(2017/10/24朝日新聞)
安倍晋三首相による奇襲作戦は図に当たった。4年前、安倍氏に原発「即ゼロ」を迫った小泉純一郎元首相の言葉を思い出す。「首相の権力は強い。ピンチをチャンスに変える権力を首相は持っている」安倍氏は今回、政治上の師の教えにつまみ食い的に従った。大義の怪しい強引な解散劇だったが、結果的にピンチをチャンスに変えたことは確かだ。総じて首相の手にする権力が大きくなりすぎた。これが、自民大勝という結果を受け、いま考えるべき問題の一つである。・・・結果として、この5年の政治の風景は、憲法以下のルールが軽んじられる殺伐としたものになった。特定秘密保護法にせよ、安全保障関連法にせよ、「共謀罪」法にせよ、合意づくりは面倒だし、議論は無駄だといわんばかり。「こんな人たち」発言に、政治的な対話を重んじる姿勢は見受けられない。「法の支配、人権、自由」。首相が折節、外交の場面で発信する近代の普遍的原理だが、言葉だけなのだろう。内政では言行不一致といわざるをえない。・・・その意味で今回、「立憲」を名乗る新党が躍進したことは示唆的だ。代表の枝野幸男氏は訴えた。「いかなる権力もルールに基づいて使われなければならない」「トップダウンの傲慢(ごうまん)な政治」に対する指弾が有権者の支持を集めたことは、現状への危機感の一定の広がりをあらわす。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13194634.html

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(時時刻刻)悲願の改憲、勇む首相 世論意識、低姿勢を強調(2017/10/24朝日新聞)
衆院選での自民党大勝で、安倍晋三首相(自民党総裁)は悲願の憲法改正に向けた地歩を固めた。世論の動向を見据えて丁寧な姿勢を前面に出すが、憲法に自衛隊を明記する自身の案へのこだわりは変わらない。・・・選挙では、首相にとって想定外のことも起きた。公約に「9条をふくめ憲法改正論議をすすめる」とうたった希望の党が失速したことだ。希望が野党第1党となり、その協力を得られれば幅広い合意を強調でき、国民の理解を得やすくなる。そんな計算は狂った。・・・「われわれは護憲ではないが、『権力は憲法で縛られる』という立憲主義の大原則が理解できていない人に、憲法を変えさせるわけにはいかない」。立憲民主党の枝野幸男代表は23日未明に出演したラジオ番組で、安倍政権下での憲法改正に慎重な姿勢を示した。・・・「政権と対峙(たいじ)する立場を同じにする他の政党に呼びかけ、国会で協力していく」(福山哲郎幹事長)という立憲が野党第1党になったことを、共産党の志位和夫委員長は23日の記者会見で「大変重要だ。この党の意向を無視して9条改定を進めることはできない」と歓迎。連携姿勢を示すとともに与党側を牽制した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13194584.html

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投票率、9府県で戦後最低 53.68% 衆院選(2017/10/24朝日新聞)
総務省が23日発表した衆院選小選挙区の投票率は、戦後最低だった前回2014年(52・66%)を1・02ポイント上回る53・68%だった。戦後2番目に低く、9府県で戦後最低となった。期日前投票は増えたが、台風で全国的に大雨となった投開票日の投票が低調だった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13194534.html

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(WEBRONZA)「リセット」の先、見えない怖さ(2017/10/24朝日新聞)
安倍晋三首相による唐突な衆院解散で幕を開けた総選挙は22日の投開票の結果、自民、公明の与党が大勝。希望の党を率いた小池百合子・東京都知事は、一時は旋風を巻き起こして政権交代を射程に入れたかにみえたものの、「排除します」と発言したことに反発が広がりあえなく失速。選挙後、「完敗」と自ら敗北宣言をしました。「本当は怖い小池百合子氏のリセット」(14日)は、上智大学教授の中野晃一さんが、「メディアを活用したアメリカ型のポピュリズム」と呼ぶ小池さんの政治手法と理念を分析したものです。留意すべきは「ポピュリズムの内実はアンチリベラリズム」だという点。そう指摘する中野さんは「小池さんのアンチリベラルは、安倍さんより危ない」と指摘します。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13194461.html

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(声)おじいさん、戦争の悲惨伝えます(2017/10/24朝日新聞)主婦 浅見美奈子(福島県 56)

 ビルマ(現ミャンマー)で戦死したおじいさん、孫の美奈子です。9条改正を目指す自民党が衆院選で圧勝しました。おじいさんには驚きでしょう。なぜ戦争でたくさんの人が犠牲になったのか、もうみんな忘れてしまったのですかね。おじいさんは足が悪くて速く歩けず、逃げる時、俺のことはもういい、と仲間に言ったそうですね。日本に戻れた仲間がその様子を泣きながらおばあさんに語ったそうです。おばあさん、どんなに悔しかったか。悲しかったか。でも私の母を含む5人の子を立派に育てました。会ったことはないけれど、おじいさんは明るく楽しい人だったそうですね。お彼岸にお墓参りに行き、帰ろうと2、3歩歩くと、いつも誰かに呼ばれた気がします。おじいさん、呼んでるでしょ。今、日本は9条改正を考える人がたくさんいます。無関心の人もいます。戦争の悲惨さを知る者は少しでも伝える努力をし、平和を守らねばと思います。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13194466.html

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「世界の記憶」で「慰安婦」を審査 ユネスコ、きょうから(2017/10/24朝日新聞)
ユネスコ(国連教育科学文化機関)の「世界の記憶」(旧・記憶遺産)の登録可否を審査する国際諮問委員会が24日から始まる。焦点となるのは、日中韓など8カ国の市民団体などが申請した「旧日本軍の慰安婦に関する資料」。日本政府が登録阻止に動いており、結果に注目が集まる。韓国でも7月、鄭鉉栢(チョンヒョンベク)・女性家族相が元慰安婦の証言などを申請した民間団体を支援する考えを示した。市民団体が中心の登録活動だが、それぞれの国、政府の関心事となっている。前回2015年には中国が申請した「南京大虐殺の記録」が登録され、日本政府は「中国側の一方的な主張」などと抗議。ユネスコの分担金支払いを一時延期した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13194604.html

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<社説>自公3分の2 大政翼賛政治を危惧する(2017/10/24琉球新報)
森友、加計学園の「疑惑隠し解散」「説明責任なきリセット解散」と言われた衆院選は自民党の圧勝で終わった。・・・小選挙区制度は当選者が1人で、第1党に有利な仕組みだ。多くの選挙区で野党候補が競合し、政権に対する批判票が分散したことが自民党に有利に働いたのは間違いない。民進党は選挙に勝てないと見て事実上解党した。議会政治の野党の役割を放棄したに等しい。・・・8月の内閣改造後の記者会見で安倍首相は「深く反省し、国民の皆さまにおわび申し上げたい」「国民の皆さまの声に耳を澄ます」と述べた。しかし、臨時国会冒頭で所信表明演説もせず、野党の質問も受け付けず、一方的に衆院を解散した。今回も衆院選後の会見で「今まで以上に謙虚で真摯(しんし)な政権運営に努めたい」と述べた。この言葉を100パーセント信じる国民が、どれだけいるだろうか。 現憲法が体現してきた戦後の平和民主国家の歩みが揺らいでいる。戦前のような大政翼賛政治にならないように、主権者である国民は政治に目を光らせる不断の努力が求められる。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-600650.html

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「牧草、もう戻らない」 改良30年 地主肩落とす 高江ヘリ炎上、米軍土壌搬出(2017/10/24琉球新報)
【東】東村高江のCH53E炎上事故現場で20日、米軍がショベルカーで何度も現場周辺を掘削し、大型トラック5台分の大量の土を持ち帰った。現場は、土地の所有者である西銘晃さん(64)が30年間かけて牧草地として土壌を作ってきた場所。20日夕方に規制線が外れて、事故後初めて現場まで行った西銘さんは「もう牧草も地面にへばりついてぺしゃんこになっていた。大型車もあれだけ入っていたから。変わり果てていた。いまさら元には戻らないだろう」と肩を落とした。西銘さんは、前日に米軍から土を調べるため持ち出すとの説明は受けていたが、土質調査のため少量だと思っていた。この日、機体の一部が広範囲に飛び散っていて台風までに全ての残骸の回収が困難だったため「土ごと回収して部品を選別する」と米軍から説明を受けた。しかし大量に土を持ち帰る米軍車両を見て「ええ! あんなに持って行くわけ? 県の調査も全然できていないのに」と驚いた様子で話した。米軍から持ち帰る土の量の説明は事前になかった。西銘さんの牧草は畜産農家からも「質が高い」と有名だった。豚を飼育しており、豚の堆肥を土に混ぜて30年間耕してきた。ヤギや牛が好んで食べ、中南部の人も牧草を買い求めるほどだった。「土壌は30年かけてとても良くなった。元通り回復するのはかなり不可能に近いだろう」と話した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-597389.html

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首相、改憲「自衛隊明記で議論」 立民がブレーキ役に(2017/10/23東京新聞)
安倍晋三首相は二十二日夜のNHKや民放番組で、自衛隊を明記する改憲について「そういう観点から議論を進めたい。(自衛隊の)違憲論争に終止符を打ちたい」と話し、衆院選で改憲勢力が三分の二以上の議席を維持したことを受け、改憲論議を加速させる意向を表明した。・・・一方、首相主導の改憲に反対する立憲民主党が議席を大きく伸ばしたことは、改憲論議に大きく影響しそうだ。枝野幸男代表は二十二日夜「(与党側が)国会で具体的に議論しようとすれば、いかにおかしいかという論陣を張って、世論を喚起していく」と、性急な改憲論議にブレーキをかける考えを示した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201710/CK2017102302000261.html

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筆洗/『セールスマンの死』などの米劇作家アーサー・ミラーは遅筆で知られた。(2017/10/23東京新聞)
 『セールスマンの死』などの米劇作家アーサー・ミラーは遅筆で知られた。奇妙な習慣のせいである。朝、起きる。仕事場へ出かける。昨日までに書いた原稿を見る。破り捨てる▼時間がかかるはずである。ミラーによると破ることで心の中に何か引っ掛かるものが生まれ、それを追いかけることで自分の考えをまとめることができるのだという▼おそれいる。何にせよ、時間をかけて進んできた道を捨て「振り出し」に戻るには、よほどの覚悟と理由がいる。そんな気分で総選挙の開票速報を見つめる。与党の勝利。有権者は安倍政権の継続を選んだ。政権交代という別の道をためらった▼疑惑、強引な政治手法。問題の多い政権である。看板のアベノミクスにしても景気回復の実感は一向にない。それでもせっかくここまできた道。有権者はもう少しだけ進めばと信じ、政権継続に賭けてみたのである▼北朝鮮情勢の嵐も迫る。別の道を探している場合なのかという不安もあっただろう。政権交代の受け皿となる野党は混乱気味でその実力を見極めにくく、有権者に別の道を選ばせるほどの勇気を与えなかったのも事実である。仕方なく、政権継続を選ばざるを得なかった有権者の複雑な表情を想像する▼安倍政権は支持された。しかしよく見た方がいい。有権者が書いた「支持」という文字はどこか苦しそうで歪(ゆが)んでいまいか。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017102302000263.html

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立憲、躍り出る 政権批判票、受け皿に 「筋通した」支持広がる 衆院選(2017/10/23朝日新聞)
「政治から遠くにいた人が、私たちの訴えに反応してくれた。永田町の権力ゲームと違う選択肢を示したのが立憲民主党の意味だ」立憲の枝野代表は22日夜、躍進が伝えられるなか、ネット番組で手応えを語った。安倍政権に対する批判票の受け皿になり、公示前勢力の15から議席を3倍超に増やした。・・・選挙戦で、枝野氏は「国民に寄り添う、まっとうな民主主義を取り戻す」と主張。集団的自衛権の行使を容認した安保法制や森友・加計(かけ)問題への批判を強めた。自らを「20世紀型の右か左かではない」と位置づけ、保守論客の漫画家、小林よしのり氏らも応援弁士に招いた。公約には「一日も早い原発ゼロ」を掲げ、民進時代よりも政策的な立ち位置を明確にした。党組織がないなか、選挙戦を支えたのは、2年前に安保法反対の国会前デモを率いた学生や学者らで作る「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)だった。昨年夏の参院選で野党候補を一本化した共産党と水面下で調整。小選挙区でのすみ分けを図った。SNSやネット献金を積極的に活用して支援の輪を広げ、日を追うごとに枝野氏の街頭演説に集まる人を増やした。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13193373.html

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小池劇場、主演は立憲 枝野コール、うねる街頭 衆院選(2017/10/23朝日新聞)
 民進党は前原誠司代表が希望の党への合流を表明し、分裂した。希望の小池百合子代表が、改憲支持や安全保障法制の容認などを条件に候補を絞り込む「排除の論理」を示すと、民進の代表代行だった枝野氏のもとには立候補予定者らから新党結成の嘆願が相次いだ。SNS上でも「枝野立て」のメッセージが広まった。「新しい受け皿が必要だ」「右か左かではない。上からの政治を草の根からの政治へと変えていく」。仙台市での第一声を皮切りに枝野氏は、東京や大阪をはじめ全国1万3470キロを移動し、遊説した。街頭演説では毎回のように「枝野コール」がわきおこった。枝野氏自身、「(手応えは)想像を超えた状況」と驚きを隠さなかった。党のツイッターのフォロワー数は開設3日で13万2千となり、自民党を抜き、民進の約5倍に。選挙戦中盤には18万を超えた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13193437.html

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「新基地反対でしっかり方向性出た」 衆院選から明け翁長知事 名護市長選でも「方向性出せる」と自信(2017/10/23琉球新報)
翁長雄志知事は23日午前、衆院選の県内選挙区の結果について「1区から3区までは明確に新辺野古基地(反対)、オスプレイ撤回、普天間(飛行場)の閉鎖・撤去について大差でしっかりと方向性が出てきた」と総括した。その上で「勝敗では3対1でオール沖縄の思いが県民に届いた。おおむね(4選挙区全てで勝利した)3年前の流れは維持できている」と述べた。登庁時に記者団に語った。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-600054.html

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<社説>「オール沖縄」3勝 それでも新基地造るのか(2017/10/23琉球新報)
 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設を拒否する民意の根強さを改めて証明した。安倍政権が県民の意思を今後も踏みにじることは許されない。前回2014年の全勝には及ばなかったものの、1〜3区で辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄」勢力が当選、当選確実とした。辺野古新基地を容認する自民党は1議席を獲得したが、3氏は選挙区で落選した。沖縄選挙区の最大の争点である辺野古新基地建設に反対する民意が上回ったことは、安倍政権の強硬姿勢に県民は決して屈しないとの決意の表れである。・・・沖縄にとって真の負担軽減とは何か。自民党は沖縄選挙区でなぜ苦戦を強いられているのか、安倍政権は自らに問う必要がある。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-599262.html

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週のはじめに考える 民意を正しく映すには(2017/10/22東京新聞)
衆院選はきょうが投票日。民意は選挙結果に正しく反映されるのか。安倍晋三首相による突然の解散で民主主義の根幹にかかわる問題も見えてきました。厳粛な気持ちできょうの投票日を迎えました。十二日間の選挙戦を終えた衆院選。国政を誰に委ねるのか。棄権や浅慮の「お任せ民主主義」でなく、私たち有権者が熟慮の意思を示すことこそ、日本の政治を正しい方向に導きます。・・・任期を一年以上残す段階で解散する以上、国民の大方が納得する「大義」が必要です。首相は「国難突破解散」と名付けますが、消費税増税分の使途変更と北朝鮮対応への政権基盤強化を理由に挙げるだけでは説得力を欠きます。「森友」「加計」両学園をめぐる問題の追及を逃れるためと、指摘されても仕方がありません。政権の座に長く就いている人たちは、解散は「首相の専権事項」であり、いつでも可能だと考えているのでしょう。根拠とするのは内閣の助言と承認による天皇の国事行為を定めた憲法七条です。

「七条解散」は慣例化しているとはいえ、野党の選挙準備が整わないうちの解散は、不公平であるばかりか、有権者から公約や政策を十分、吟味する時間的な余裕を奪います。突然の解散による準備不足で生煮えの公約や政策を眼前に並べられてはたまりません。民意を正しく政治に反映するには、十分な判断材料と時間的な余裕を確保するのは当然です。日本が長年、政治改革の手本としてきた英国では二〇一一年、下院議員の任期を五年とする「議会任期固定法」が制定されました。解散には下院の三分の二以上の賛成を必要とし、首相の恣意(しい)的な解散を封印するのが狙いです。・・・ 衆院への小選挙区制導入から二十年以上。その間、政権交代が二回実現しましたが、眼前に今あるのは、国民の反対を押し切って安全保障関連法や「共謀罪」法の成立を強行する「安倍一強」の姿です。民意が極端に切り捨てられ、国会での議論が軽視された結果でもあります。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017102202000150.html

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未完成で渡された戦闘機(2017/10/22東京新聞)
 来年三月、青森県の三沢基地に配備される航空自衛隊のF35戦闘機が未完成となっており、機関砲は撃てず、赤外線ミサイルも搭載できないことが防衛装備庁への取材でわかった。当面、領空侵犯に対処する緊急発進の任務に就けないことになる。F35はレーダーに映りにくいステルス性が特徴。防衛省はロッキード・マーチン社で製造した四機をすでに米国で受領し、三菱重工業で三十八機を組み立てる。問題は、受領した四機を調べた際、日米で交わした引合受諾書と異なるソフトウエアが搭載されていたことから判明した。F35をめぐっては、二〇一一年にあった機種選定の段階から奇妙だった。候補になった三機種のうち、未完成だったのはF35だけ。実際に飛ばして性能を比べれば、F35が脱落するおそれがあった。F35が欲しい防衛省は飛行審査を排除してカタログ上の性能だけで機種決定した。その後、開発国の米国でF35をめぐり数々の問題点が浮上した。「戦闘機の護衛が必要な戦闘機」の評まで飛び出す始末だ。先月、日本の会計検査院は国内企業が生産するはずのF35のエンジンとレーダーについて、米企業との契約さえ終わっておらず、未着手と指摘した。目標だった国内企業参画も掛け声倒れ。政府のいう「公平・公正」は防衛分野でも怪しい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017101802000143.html

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ブラックバスカレー開発 滋賀の大学生、駆除に一役(2017/10/22京都新聞)
 長浜バイオ大(滋賀県長浜市田村町)の学生サークルが琵琶湖の外来魚ブラックバスを使ったカレーを作った。独特の臭みをなくし、淡泊な白身の味わいを生かすよう、スパイスの組み合わせを工夫したという。21、22両日にある大学祭「命洸(めいこう)祭」で100食を販売する。学生33人でつくる琵琶湖研究部が、外来魚の駆除に役立てようと、バイオサイエンス学部アニマルバイオサイエンス学科の野村慎太郎教授(63)の指導の下、同市曽根町のインド・ネパール料理店の協力で開発した。・・・部長のバイオサイエンス学科2年亀田森羅さん(21)は「ブラックバスのおいしさに気付いてもらい、食べることで外来魚の駆除につながれば」と話している。
http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20171016000099

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きょう投票  一人一人の意思を示そう(2017/10/22京都新聞)
列島に台風21号が近づく中、衆院選は投開票日を迎えた。悪天候を避けて期日前投票をした人も多いようだ。これから行く人は、空模様に十分留意して出かけてほしい。風雨の強まらないうちに、できるだけ多くの人に投票所に足を運んでもらいたい。5年近くに及ぶ安倍政権に審判を下す重要な機会である。憲法、とりわけ9条改正が争点として明確であることにおいて、特筆すべき選挙ともいえる。「森友・加計学園疑惑隠し」と指摘される唐突な解散、野党第1党の民進党の分裂、二つの新党の登場−。異例続きの展開に、「票欲しさ」の醜い政治の側面を見た思いの有権者も多いだろう。社会保障改革や財政健全化、地方創生などについて政策論争が深まらなかったのは、急な選挙で与野党とも公約の練り上げが足りなかったことが大きい。・・・この5年で目立ってきた、安倍政権の「おごり」「緩み」についても審判を下すときだ。そもそも、常道とは言いがたい今回の首相の「解散権」行使が、厚みを欠いた政策論争、「選びにくい」選挙状況を招いた点は指摘しておかねばなるまい。政治、政策に何を最も望むかは、人それぞれだ。ただ、どんな考えや不満をもっていても、票を投じなければ白紙委任と同じである。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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仏原子力安全機関、南仏の原発に稼働停止命令(じゅん / 2017年10月22日みどりの1kWh)
フランス南部、アヴィニョンの北約40キロのところにあるトリカスタン原子力発電所は、これまでもさまざまな事故を起こしてきたことで知られる。9月末、フランスの原子力規制官庁である原子力安全機関(ASN)が、トリカスタン原発の4基の原子炉すべてに稼動停止を命じたことが、最近になって明らかになった。稼動停止命令は、福島原発事故のような大事故が起こる可能性があるという理由からだった。・・・トリカスタン原発は、ローヌ川に近いドンゼール・モンドラゴン運河の西岸に隣接して作られており、冷却水はこの運河から取り込まれている。ASNは、地震や暴風雨などの影響で運河の水が原子炉施設に大量に流れ込み、その結果冷却装置が機能しなくなり、福島第一原発事故のような大事故が起こる危険がある。その対策が十分ではないとして、4基全部の一時的な稼働停止を命じたのだ。グリンピース・フランスの活動家たちは、何年も前から「トリカスタン原発とフェッセンハイム原発でフクシマのような大変な事故が起こる危険がある」と警鐘を鳴らし、抗議行動を続けてきた。しかし、これまで、原発を運営するフランス電力(EDF)は事故の起こる可能性を過小評価し、安全性を監督する立場にあるASNも厳しい態度をとらないと批判されてきた。・・・原発は大量の冷却水を必要とするため、基本的に海や川、湖のそばに建設される。地震と津波、暴風雨による洪水や堤防決壊などによる大量の水が、想定外の危険をもたらすことが、福島原発事故以来、誰の目にも明らかになった。・・・1999年のブレイエ原発の例からも、嵐や豪雨による洪水が原発にとっていかに大きな危険を意味するかがわかるが、世界的な気候温暖化の影響により、そうした危険はますます高まっている。
http://midori1kwh.de/2017/10/22/9396

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「なぞの実力派通訳」から北朝鮮北米局長に 世界が注目(2017/10/22朝日新聞)
モスクワで21日まで開かれた国際会議で、北朝鮮外務省の崔善姫(チェソンヒ)北米局長に注目が集まった。かつて「上司より偉い通訳」と呼ばれたほどの実力者。崔氏には、国際社会による制裁圧力を打ち破る期待がかけられているようだ。崔氏は2000年代初めから、6者協議や米朝協議などで「なぞの実力派通訳」として鳴らした。「6者協議首席代表を務めた金桂寛(キムゲグァン)氏の発言を勝手に意訳していた」「上司の李根(リグン)米州局長(当時)がエコノミーなのに、崔氏はビジネス席に搭乗した」など、様々な逸話に彩られた人物だ。・・・北朝鮮は10月の朝鮮労働党中央委員会総会で、李容浩(リヨンホ)外相を党政治局員に抜擢(ばってき)するなど、外交を重視したシフトを組んでいる。実力派の崔氏が活躍すれば、北朝鮮で軍や党よりも軽視されてきた外務省の地位が更に上がりそうだ。(モスクワ=牧野愛博)
http://digital.asahi.com/articles/ASKBQ1PFWKBQUHBI002.html?iref=comtop_8_02

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期日前投票、最多1564万人 衆院選、20日時点(2017/10/22朝日新聞)
務省は21日、衆院選の期日前投票(小選挙区)について、公示翌日の11日から20日までの10日間の中間状況を発表した。投票者は1564万5349人で、有権者(9日現在)の14・71%にあたる。投票者、割合ともに衆院選で期日前投票が導入された2005年以降で最も高くなった。21日を足し合わせると、過去最多だった昨年の参院選を上回る見通しだ。 今回の衆院選での開始10日間の状況は、前回の14年衆院選と比べて投票者は約546万人増(54%増)、割合は4・94ポイント増だった。すべての都道府県で投票者が増えた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13192023.html

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カタルーニャ、自治権停止へ スペイン政権閣議決定(2017/10/22朝日新聞)
ペインのラホイ政権は21日の臨時閣議で、独立を目指して憲法違反を重ねているとして、北東部カタルーニャ自治州政府の権限を奪う「自治権の停止」に踏み切ると決めた。月内にも上院が承認する見通し。中央政府の権限で州議会を解散し、6カ月以内に議会選を実施するという。州の政治体制を一新する狙いだ。この措置の発動で、州の行政はプッチダモン州首相らから、中央政府の指揮下に移る。州議会の権限も制限し、新しい州首相を選べなくする。「状況を正常化し、州議会選挙をする」という。州側が独自に議会の解散に踏み切るといった対応をとらない限り、上院が月内にも承認する見通しだが、独立派の反発は必至だ。州側が一方的な独立に動けば、中央政府との全面対立になる恐れもある。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13191936.html

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ソマリア、戦争状態宣言へ 爆発、過激派犯行と断定(2017/10/22朝日新聞)
東アフリカ・ソマリアの首都モガディシオで14日に発生した爆発事件を受け、アブドラヒ大統領はイスラム過激派シャバブによる犯行と断定し、近く「戦争状態」を宣言する見通しだ。地元政府によると、20日夜までに判明した死者数は358人に上り、56人の行方が分かっていない。・・・ソマリアは内戦が始まった1991年以降、政府が崩壊し、複数の武装勢力による対立が続いた。イスラム国家の樹立や外国勢力の排除を目指すシャバブは国際テロ組織アルカイダから支援を受けるなどして、一時はモガディシオなど中南部を中心に実効支配。アフリカ連合軍などの掃討作戦によって2011年に首都から撤退した後も、国内外のホテルや商業施設などへの襲撃を繰り返している。今回の事件でシャバブによる犯行声明は出ていないが、掃討作戦を強める米軍や地元政府などへの対抗措置の可能性がある。AP通信によると、トランプ米政権は今年になって、ソマリアに展開する米軍の活動強化を承認。シャバブの拠点に対し、1月から無人機(ドローン)による空爆を約20回、実施してきた。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13192030.html

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国際世論、軟化狙う 核兵器「米だけが標的」 北朝鮮局長(2017/10/22朝日新聞)
北朝鮮外務省の崔善姫(チェソンヒ)北米局長が20日、モスクワで開かれた国際会議で「米国以外は核兵器のターゲットではない」と語った。核保有に向けて国際社会の理解を求める発言だが、核保有国としての地位を手に入れることへの執念も示した。政府関係者や専門家が核問題を話し合う「モスクワ不拡散会議2017」に出席した崔氏は、日韓両国の高官らが見守るなか、歴代米政権による北朝鮮敵視政策を列挙。核開発は自衛の手段だと強調する一方、核不拡散の取り決めを順守する考えも示した。・・・ただ、北朝鮮が核と弾道ミサイル開発を断念したわけではない。21日、崔氏は記者団に「(米国が)認めようが認めまいが、我々が核を保有すれば済む話だ」と語った。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13192027.html

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(社説)衆院選 きょう投票 棄権なんてしてられない(2017/10/22朝日新聞)
さて、誰に、どんな思いを託そうか。思案の雨の朝である。訳のわからぬ理屈で首相が衆院を解散したと思ったら、あれよあれよという間に野党第1党も自ら散り散りになった。打算と駆け引きの果て、置き去りにされたのは、理念と丁寧な説明、そして国民である。一連の騒ぎにはほとほと愛想が尽きた。投票に行く気になれない。そんな声もしきりだ。だが今回の一票は、時代を画する重みを持つ。3年前の衆院選の投票率は52・66%と戦後最低を記録した。多くの人が投票し、さまざまな意思が反映された代表者を通じて、国を運営してゆく。それが近代民主主義の姿だ。ところが大勢の人がそこに集うほど、一人ひとりの声は相対的に小さくなり、政治に参加している実感や責任感は薄まる。

 制度が抱えるジレンマ、と言っていい。しかし「しょせん選挙なんて」というニヒリズムが広がれば、堅固に見えた社会の土台も崩れる。・・・朝日新聞の社説は、選挙の最大の争点は安倍1強政治の評価だと主張してきた。ためしに、首相の政権運営が評価されて、あと4年、21年までこの政治が続く姿を想像してみよう。・・・政権は原発を基幹電源と位置づけ、再稼働を進める。たまり続ける「核のごみ」を処理し、未来に負担をかけない道筋が、4年後には描けているか。そして憲法。例によって街頭演説などでほとんど触れない首相だが、今回、自民党は「自衛隊の明記」をはじめ、具体的な改憲項目を公約に盛りこんだ。選挙が終われば、国民との約束を果たすとして改憲への動きを加速させるだろう。有権者にその覚悟と準備はあるか。・・・有権者にできるのは、政治家が世の中のルールと己の欲望のどちらに従っているかを判断することだ――。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13191866.html

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(書評)『言葉に命を ダーリの辞典ができるまで』 ポルドミンスキイ〈著〉(2017/10/22朝日新聞)
大衆にわかる構造で20万語編纂/「人騒がせな人――正直だが気性が激しく、不正に抗(あらが)う人、不正を擁護する者を不安にする人のことも指す」たったひとりで20万語収録、全4巻の『現用大ロシア語詳解辞典』などを著したロシアの辞書編纂(へんさん)者ウラジーミル・ダーリ。彼の辞書にはこのような記述がある。1801年に生まれ、およそ半世紀にわたり辞書を編纂し続け晩年に14回校正し世に出した知の巨人。大辞典の編纂は、ドイツではグリム兄弟によるドイツ語辞典、日本でも大槻文彦による大著『言海』、イギリスにはオックスフォード英語辞典が有名だが、ダーリはロシアという広大な大地で実際に農民が生活する場所に赴いては言葉を収集し、20万語という規模の大辞典を19世紀に手掛けた。そしてこのことは、日本語の書物ではなかなか伝えてくれるものがなかったが、今回伝記という形で読むことができることになり、辞書愛好家としては歓喜の出来事である。20万語という数は、大槻文彦の『言海』が4万語収録で出版まで16年かかっていることを考えるとあまりに膨大で想像がつかない。少し前の広辞苑とおなじだ。しかも単なるアルファベット順ではなく、言葉を「語群」(語根がおなじグループ)で整理したというのだ。日本語の感覚で言えば、「走る」という語群を作り、その項目に「小走り」「ひた走る」「口走る」など、「こ」「ひ」「く」からはじまる語も「走る」という語のグループとしてまとめて紹介する、といったイメージ。今風にいえば、情報に階層性があり、広がりがある。こうして言葉に命が宿る。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13191990.html

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核兵器禁止条約 解せぬ日本の冷淡さ(2017/10/21東京新聞)
今年のノーベル平和賞をきっかけに、国連で採択された核兵器禁止条約への関心が高まっているが、残念にも日本政府の冷淡な対応が目立つ。この条約に反対する米国への配慮なのか。今年のノーベル平和賞が、核禁止条約制定に貢献した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に授与されると決まったことに対し、日本政府の反応は冷たかった。外務省報道官が談話を出したものの二日遅れだった。しかも「日本政府のアプローチとは異なるが、核廃絶というゴールは共有している」という素っ気なさ。・・・日本政府は、核廃絶について「核兵器国と非核兵器国の橋渡しを行う」と表明している。しかし核禁止条約には早々と「署名も批准もしない」「現実的に核兵器のない世界を目指す」(別所浩郎国連大使)と明言した。ゴールは同じでも他の取り組みは認めない、無視する。唯一の戦争被爆国のこんな姿勢は、とても理解できないし、情けない。核禁止条約には構想の段階から「非現実的」「核保有国が参加しないのでは実効性がない」との批判があったのは事実だ。しかし被爆者の声が、核兵器の悲惨さを伝え、賛同国を広げてきた。日本政府の姿勢は、そういう被爆者の努力への「裏切り」になる。日本政府にとって米国の「核の傘」の下にいることが現実だろうが、本当に北朝鮮の核の脅威に有効に働いているのだろうか。圧倒的に数の多い非核保有国は「核の全面禁止を」という声を高めている。この方が、よほど現実を反映している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017102102000181.html

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低い投票率、民意と隔たり 批判の棄権、結果左右せず 衆院選(2017/10/21朝日新聞)
明日投開票される衆院選では投票率も注目される。前回は戦後最低を更新。ほぼ半数の人が投票しないという事態となった。小選挙区制のもと、第1党は全有権者の3分の1以下の得票率でも、圧倒的な議席数を占める傾向がある。低投票率はそうした選挙結果の乖離(かいり)に拍車をかけている。・・・ただ、批判のための棄権が選挙結果に影響を与えることはない。田中愛治・早稲田大教授(投票行動論)は「棄権は非常に危険な発想だ。国民の過半数が参加せず、ごく少数の支持で多くの議席を占めた政党が政権を取るようでは不健全だ」と懸念を示す。「自分の投票した候補の政党が政権与党となれば、政権運営に力を与えることができる。投票した候補や政党が野党となっても、明確な批判票があることが分かれば、勝った側も強引な政権運営はできなくなる」と投票することの意味を強調する。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13190051.html

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(社説)衆院選 政治の言葉 空疎さ嘆くだけでなく(2017/10/21朝日新聞)
はっと立ち止まり、目を開かされる。心に響き、考えを深めるきっかけを与えられる――。今回の衆院選で、言葉との、そんな幸せな出会いを経験した人はどれだけいるだろうか。この国の政治の言葉は、総じてひどくやせ細ってしまった。 首相の「こんな人たち」、官房長官の「怪文書みたい」をはじめとする政権中枢の暴言、ごまかし、対話の拒絶は、深い不信を招いた。そして唐突に選挙になり、ワンフレーズのキャッチコピーが街にあふれる。例えば自民党。「国難突破」をうたい、公約で「守り抜く」をくり返す。結党以来ほぼ政権の座にありながら、「国難」を招いた責任をどう考えるのか。だが幹事長は批判する聴衆を「黙っておれ」と一喝した。・・・世の中を覆う空気も無縁ではない。短い文言でやり取りを済ませ、「いいね!」の数を競うのが、ネット社会のひとつの側面だ。細部を切り詰め、結論を急がせる。空疎な言葉と対話の欠如を、政治の責任だけに帰すわけにはいくまい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13190004.html

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(声)選挙権は「特権」、ぜひ行使を(2017/10/21朝日新聞)ペン字講師 原田由樹(千葉県 49)

 在日韓国人である私は、複雑な思いを抱きながら、2004年に帰化した。この国で外国人として暮らすには、いろいろ不便なことが多いためだ。特に私のように、日本で生まれ日本の教育、環境下で育った者にとっては。帰化すると言った時の、亡き父の寂しそうな顔は今でもはっきり覚えている。言いたいことはたくさんあっただろうが、結局反対はしなかった。そして選挙。それまでは夫の名前しか記載されていなかった投票所入場券に、私の名前も書かれるようになった。初めての選挙参加には胸を躍らせた。ようやく自分の一票を投じられるのだ、と。選挙のたびに、投票率の低さを悲しく思う。この国には、選挙に行きたくても選挙権がない人たちがいる。「持っている」人ほどありがたさを知らずにいる。たかが選挙権と、権利がある人たちは思うのかもしれない。しかし、これは「特権」なのだ。今回、歴史が動くかもしれない大切な選挙だと思います。そして、本当に一票で変わることはあるのです。権利のない人からすればうらやましくもある大事な選挙権。ぜひ行使してほしいと願っています。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13190008.html

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政治、子どもと考えよう 神戸・ドイツ 衆院選(2017/10/21朝日新聞)
洋大学非常勤講師の林大介さん(41)は、9月に総選挙が行われたドイツの取り組みを視察した。100万人を超える子どもが実際の投票にならった「模擬選挙」を実施。日々の生活でも政治参加の機会がある。ベルリンでは公園の再開発計画に保育園児が参加する様子を見学。公園の主な利用者である園児たちが、まち針のようなポールを持って公園を歩き、「好きな場所」「嫌いな場所」に差す。自治体の担当者が理由を聞き取り、計画に反映させるという。「幼いころから意見を言う仕組みがあり、民主主義について考える機会がある。当事者意識が芽生え、『誰かがやってくれる』とはならない」・・・ドイツが主権者教育に力を入れるのは、ナチス時代の反省からだ。政府に政治教育の専門機関があり、学校や地域での模擬選挙を支援している。模擬選挙は実際に選挙に出ている政党を選ぶ。今回の総選挙では18歳未満の約120万人が投票し、選挙期間中に結果も公表した。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13190027.html

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米兵のポイ捨てたばこやガム 緑の水たまり、残骸も散乱したまま 東村高江のヘリ炎上現場(2017/10/21琉球新報)
【東】東村高江の民間地に米軍大型輸送ヘリコプターCH53Eが不時着・炎上した事故で、現場周辺には21日午前、事故機の小さな残骸が散乱したままになっていることが分かった。さらに米兵が捨てたとみられるたばこの吸い殻やガムなども残されていた。米軍は機体を回収し、20日午後6時33分に現場の外周、内周規制線を解除した。・・・現場を訪れた地権者の西銘晃さん(64)は「こんなことは初めて。急なことで判断が付かない」とぼうぜんとした様子で話した。その上で「緑の液体や残骸は本当に大丈夫なのか。早く原状回復してほしい」と話した。内周規制線内で米軍がテントを設置していた場所の付近ではたばこの吸い殻やペットボトル、吐き捨てたガムなどが数多く確認された。たばこを吸わない晃さんは「これはマナーの問題。あまり良い気持ちはしない」と話した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-597481.html

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アフガン爆発、ISが犯行声明 死者72人に(2017/10/21琉球新報)
【イスラマバード共同】ロイター通信によると、アフガニスタンの首都カブールのイスラム教シーア派モスク(礼拝所)で20日に起きた自爆テロとみられる爆発で、過激派組織「イスラム国」(IS)が21日、犯行声明を出した。中西部ゴール州のスンニ派モスクで起きた同様の爆発も含め、死者は計72人に達した。
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-597335.html

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<社説>憲法改正 平和の「砦」崩していいか(2017/10/21琉球新報)
憲法9条は日本の平和を守る「砦(とりで)」である。その普遍的価値を未来へつなぐのか、それとも崩すのか。どちらが日本にとっていいのかを、真剣に考えることが国民に求められている。弾道ミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮の不穏な動きを引き合いに、安倍晋三首相は衆院選を「国難突破」と位置付ける。争点の一つは、憲法改正である。
 憲法改正を巡っては、平和主義の根幹である9条が対立軸となる。9条が形骸化すれば、日本の国の形は大きく変容する。日本の将来がかかった重要な選挙であることを強く認識したい。想起してほしい。2014年12月の衆院選では、改憲勢力が3分の2以上の議席を占めたことで、安倍政権が勢いづいた。その結果、憲法に反する法律が一気につくられたのである。安倍政権は14年7月、集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定し、国民から大きな反発を招いた。それでも5カ月後の衆院選で自民党は圧勝した。15年9月に安全保障政策を大転換する安保関連法が成立し、16年3月に施行され、集団的自衛権の行使が可能になった。・・・選挙は一つの政策だけを評価して投票するものではない。だが、最高法規である憲法の改正は国民生活に大きく影響する。そのことを有権者一人一人が深く認識する必要がある。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-597173.html

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<金口木舌>自分に打ち勝つ勇気の持ち主(2017/10/21琉球新報)
1991年9月、プロ8戦目の世界挑戦でTKO勝ちした辰吉丈一郎選手。具志堅用高さんが持つ当時の世界タイトル奪取の国内最短記録(9戦目)を驚異的な強さで塗り替えた

▼その後は網膜剥離の既往症なども影響し、敗戦も繰り返しながら99年に引退した。だが2002年12月、3年4カ月ぶりに元世界王者との戦いに臨み勝利した
▼「常識を超える一戦」と称された辰吉選手の復帰戦を県関係選手を取材した大阪府立体育会館で見た。ボクサー特有の殺気漂うボクシングで、見る者の心を揺さぶった▼ボクシングは人生の一部としたのは金城真吉さん。興南高校や沖縄尚学高校の監督として、具志堅さんら世界王者や多くの高校全国王者を育てた。那覇市内のジムなどで、14年まで約45年間、指導に徹した
▼金城さんは「人に勝つ前に自分に勝て」「練習で泣いて試合で笑え」を選手に教え込んだ。練習では厳しいがその半面、試合後の監督の笑顔が、さらなるやる気を起こさせてくれると、選手たちは口をそろえた
▼練習では妥協しない。その教えを受け継いだ具志堅さんのまな弟子比嘉大吾選手が5月、世界王座に就いた。県出身では四半世紀ぶりの正規王者だ。具志堅さんは技術力に加え、闘い抜く気持ちを勝利の条件に挙げる。KO勝ちを課し自らを鼓舞する王者。師が認める勇気の持ち主があす22日、挑戦者を迎え撃つ。
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-597174.html

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世界初、浮く洋上風力発電所が営業開始、英国(2017/10/21ナショナルジオグラフィックス)
 英国のスコットランドといえば、風光明媚なハイランド地方とタータンチェックのキルトを着た人々を思い浮かべるかもしれない。だが、もうひとつ名物が加わった。浮体式洋上風力発電による海上発電所が世界ではじめて営業を開始したのだ。ピーターヘッドという町から約25キロ沖の北海の洋上に、大型の風車が浮かび、発電を行っている。・・・再生可能エネルギーの推進派は、「ハイウインド・プロジェクト」とも呼ばれるこの取り組みが、同じ技術を導入できる他の地域のモデルになればと期待を寄せている。・・・イザクセン氏によると、この浮体式洋上風力発電の構想は、2001年にエネルギー技術者たちが考えだしたものだ。2009年に1基のプロトタイプができ、2015年には、スコットランド政府が公式にスタトイル社に資金を提供し、現在北海に浮いている5基の風車の建設に着手した。・・・には、再生可能エネルギー指令という政策があり、2020年までに国の電力の30%を再生可能エネルギーでまかなわなければならない。スコットランド自治政府の報告書によると、すでに消費電力の半分以上は、再生可能エネルギーに由来するものになっている。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/102000404/

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日本は主権国家といえるのか? 米軍に「占領」されたヘリ墜落現場(2017/10/21沖縄タイムス)
 沖縄県東村高江で起きた海兵隊CH53大型輸送ヘリの不時着、炎上事故から見えてきたのは主権のひ弱さだった。周辺住民の不安をよそに同型機が住宅地上空を飛び、日本政府の自粛要請を米軍は無視した。沖縄県警は「航空危険行為処罰法」違反の疑いで現場検証を再三申し入れているが米軍は聞く耳を持たない。・・・2005年4月に日米合同委員会で合意した。きっかけは04年8月に起きた沖縄国際大学でのヘリ墜落・炎上事故。普天間飛行場のフェンスを飛び越えて大学構内に押し寄せた海兵隊員が現場を占拠し、日本政府関係者の立ち入りを一切拒絶した。その対応が行き過ぎだと批判を集め、事故現場の保全・管理、情報交換など日米双方の役割分担をガイドラインで取り決めた。・・・ガイドラインによると、消火、救出などの初期対応が終了した後、現場は事故機を囲う内周規制線、周辺立ち入りを規制する外周規制線が設置される。事故機は米側が保全し、内周の管理は日米共同で行うこととした。立ち入りや交通規制を実施する外周規制は地元警察が担当する。内周規制の中に入るためには日米双方の責任者が合意すると定められており、日本側の立ち入り要請を米側は一方的に拒否することが可能な立て付けになっている。まさに沖国大の事故で批判された現場の米軍占領をルール化したような格好だ。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/158899

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