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船と夢

 

 

疾走する船
今日の海は一段と青い
母港を離れて何年が経つのだろう
数え切れない港で錨を降ろし
数え切れない夢を
積み込んできた

 

突然の嵐に
海に
流れてしまった夢もあった
暑さに溶けてしまった夢も
寒さに凍り付いて
粉々になった夢もあった
夢を運ぶのが
こんなに難しいとは
思いもよらなかった

 

慎重に慎重に船を進めても
僅かの揺れで
壊れてしまうときもある
確かにこの手で
積み込んだはずなのに
夢は幻のように霧散してしまう

 

疾走する船
海は静かで落ち着いている
甲板の上には
積んだときのままの夢がある
暑い陽射しにも
動揺する船にも
溶けることもなく
壊れもしないでそこにある

 

今度の夢は
港まで運べるかも知れない
いつもは
操縦に気を取られて
ふと気がついたときには
なくなっている夢が
積んだままの姿でそこにある
今までと違うのかも知れない

 

半ば諦めかけていた希望が
湧いてくる
重さも大きさも色も
いつもと同じ夢なのに
どこが違うのだろう

 

疾走する船
船は古びて
あちこちで悲鳴をあげている
こんな穏やかな海なのに
この速度はもう無理なのだろうか
今度港に入ったら
心ゆくまで手当しよう
何十年もの間
たくさんの荷物を運んでくれた君

 

夢を運ぶ事には
とうとう成功しなかったけれど
今日まで僕の命を
ちゃんと守ってくれた
速度を落とそうか
今回の夢は
まだ君の上にあって消えていない

速度を落とそう
夢が消えないうちに
少しでも早く運ぼうとしていた
僕の操縦が間違っていた

 

漂流する船
少しずつ歩を進めよう
疲れきった君に
負担のかからないよう
やさしく船を進めよう
それでも今回の夢は
まだ消えてはいない

 

もう慌てないよ
もしそれで
港に着いても夢が残っていたら
夢をそっと降ろして
今まで音をあげずに
頑張ってくれた君と乾杯しよう

 

そして君の傷が治ったら
同じ夢を
もう一度積み込んで船出しよう

 

この夢を積んだ港に戻るのかって? 

違うよ
最後まで消えずにいてくれた
このやさしい夢に見合う場所を
探しに行こう

 

ゆっくりと ゆっくりと・・・

 

 

 

 

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Copyright 2010 Masaki Matsuura.


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