満月を見ると 2007/06/01 水彩、水墨の透明感。清楚、幽玄、朴訥の心。アンデスから見る月、地中海から見る月。そう、パステルで描いてもいいかも知れない。それにしても満月を見るとあれこれ考えてしまうのは何故だろう。珊瑚が産卵し狼が吠える満月の夜。狼男の親戚ではないけれど僕の場合、満月の夜はいつもより元気になるのは確かな事です。 無限の未知 2007/06/02 空間にも心の中にも無限の未知がつまっていて人間が知る事ができるのはほんのわずかに過ぎないのかも知れません。それでもたとえどんな些細な事であっても「未知との遭遇」はいつも生きる意味と喜び、そして夢を与えてくれます。もちろん与えて欲しくない悲しみや葛藤もそこにはありますがそれからはまた勇気が生まれます。
大好きなゾーン 2007/06/03 周辺の変化もあってどこかテーマパークのような感じがするのも否めません。店や町並みは周辺と人の心が伴わなければ形骸に過ぎませんから。それでも一部でも面影をとどめてほしいのが人情と言うものではあります。もう1つの大好きなゾーン中之島も古いビルを壊して大規模な都市計画があるようだけどこの日本、古き良きものを平気で壊すのが得意技のようで多くの人の記憶と思いが詰まった空間と共に心までが破壊されて行きます。 ありのままに見る 2007/06/04 何かについて過小評価したり過大評価したりして右往左往するのは自分自身についても言える事です。自分をありのままに見れない以上他の事もちゃんと見えていないのは当然ですからやっぱりありのままに見ると言う事は難しい事に違いありません。 当然のエチケット 2007/06/05 ベンチの仕切りぐらいどうでもいいようなものですが僕には人の心がどんどん孤立感を帯びて行く今の日本の象徴のように見えます。電車のシルバーシートなどなくともお年寄りや体の弱い人に席を譲るのは当たり前の事だし、見苦しい立て札などなくとも美しい山や海岸はもちろん公園でも道路でもゴミを捨てないのは当たり前の事です。当然のエチケットや思いやりが消えて行く悲しい社会風潮。のんびりとするための場所である公園のベンチで疲れた人がごろんと横になる事を阻止してどうするんでしょうか。
敗戦後の復興優先順位 2007/06/06 それにしても最近の政治腐敗の露出度は目に余ります。信じられないようなずさんが発覚した年金問題。老人や弱者が追いつめられている現状に拍車のかかる無神経きわまりない事件です。日本が先進国として同じ先進諸国と肩を並べられるのは経済と工業技術ぐらいで、教育も福祉も医療も環境意識も、およそ人間として一番大切な部分はとても先進国とは言えません。 先日ふと立ち寄った喫茶店で話したおばあさんが「ドイツは敗戦後の復興優先順位の最初に教育を置いたけど、日本は経済を取った」と言ってましたが、もしそうなら同じ敗戦国でも今のドイツと日本の差が分かるような気がします。日本がアメリカのように全て経済優先の国になってしまったら日本の魅力を喪失してしまうと思うのだけど、もはや手遅れかも知れません。 デジタルって何だ? 2007/06/07 実際多くのパソコンユーザーはバージョンアップを重ねながら来ているのだろうから別に驚きはないでしょうが、3年同じものを使い続けていたらその差にはショックを受けます。でも考えて見ると確かにCGのリアリティーや表現力はすごいと思いますが、表現の内容そのものは別に驚くようなものではなく、ただ動きや3Dの再現がよくできているだけです。街を歩いていても創造的な作品に出会うのはパソコンのなかった時代より少なくなったのは事実だし、一体デジタルって何だ?と思うのは僕だけでしょうか。 便利で早いと言うのは間違いないけど、地下鉄の中吊りポスターやいろいろなイベントの印刷物を見る度に「何のためのパソコン?」と言う疑問が湧くほど人間の感性は機械に比べ進化していません。感性を科学技術と同列に並べるのはナンセンスではありますが、どこか科学が進化したら人間も進化すると思いたいのが人情です。 日々の隙間 2007/06/14 混沌と混沌がぶつかって心がショートする時があるのだと思います。心が嵐のように荒れているのかそれともしーんと凪っているのかさえ分からない不思議な感覚。体調との連動は確かにあるけれど体調の好不調がそのまま心の好不調に比例しないのも事実です。なんだかんだの御託はともかく、もしこのメモランダムを毎日読んで下さる人がいたら日々の隙間はとても申し訳なく思っています。 「静かな街」 2007/06/18 しばらくするとしゃきしゃきしたおばさんがコーヒーを持って現れ「5分や10分かまいませんからゆっくりして行って下さい」と言いながらキッチンへ戻ろうとしないので「5時に閉店とは早すぎませんか?」と訊ねると「ずっと7時まで開けていたのですけどめっきりお客さんが減って5時以降はめったにこないからね」と寂しそうな表情です。 聞けばほんの10年前までは街は活気にあふれ夜でも人通りが絶えなかったのに徐々に景気が後退しここ2、3年前からは5時以降は人も通らない有様だそうです。そう言えば小さな工場や工作所がいっぱいあるのに操業音すら聞こえて来ません。「静かな街」。 日本各地を仕事のついでに訪ねる度に同じような言葉同じような風景をいくつも見て来ました。街、農村、漁港。斜陽に傾く場所にはどこへ行っても出会います。いろんな話しをした流れで「おばさん、日本はどうなるのでしょうね」と聞くと「他の場所は知らないけどこの街はもう絶対元には戻らないよ」「もの造りが駄目になってしまうような国の景気が良くなるなんて私には思えない」・・・「そうですね」「どうもごちそうさま」時計を見ると5時30分でした。 治療の第一歩 2007/06/19 重い軽いはあるものの相手は病人なのだから親切な応対は当たり前の事だと思うけどそんな事すら出来ない人はある意味重症の病人なのかも知れません。自分の事で頭がいっぱいになっているか、医師になるための課目以外何も勉強してこなかったのか知れないけど偏りはいけません。やさしい言葉と笑顔は治療の第一歩なのですから。 思い描く未来に 2007/06/20 「今を生きる」これ以上の真理はありません。「思い描く未来につながる今を生きる」。どこかで道は途切れるかも知れない。消え失せるかも知れない。でも今その道の上に立っているのは事実だし一歩踏み出せるのは確実です。夢に向かう小さな一歩にはちょっとした決断や勇気はつきものだけどそれがあるから自分の一歩、自分の人生。果たして自分は後何歩進めるだろう?やっぱり確実なのは一歩だけです。 |
今や自然エネルギーを有効に使えるだけの科学力があります。原発を完全に無くし、
化石燃料をなるだけ減らして行くことが未来に対する人類共通の責任です。