際立った個性が光るビートル

種々雑多な車が交差する街中でも一目で見極められるのがフォルクスワーゲンのカブトムシ。何とも言えない曲線がすまして街を走る。

めまぐるしいモデルチェンジの嵐の中で長くそのフォルムを守って来たけれど先日その生産を中止するとのニュースがありました。

1938年に登場して以来80年間もその印象を変えなかったビートル。ナチス・ドイツの国民車構想に基づいたデザインだったそうですが、悪名高いナチスの暗くて残酷な歴史の中では数少ない平和的な遺産です。

ドイツの優れた科学技術力を戦争ではなく他の方向へ向けられていたならその後の世界はどう変わっていたのだろうとフォルクスワーゲンに重ねて考えてしまいます。