bians
<POINT NEWS30>2014/06/19・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

記憶のために/LIST

sankaku30sankaku
2014/06/19sankaku06/21

日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。

 

通常国会閉幕へ  目に余る審議の空洞化(2014/06/21京都新聞)

立法府の存在感のなさは目を覆うばかりである。三権分立の体をなしていない。
 通常国会は22日の会期末を前に、事実上審議を終えた。野党は最後まで足並みが乱れ、内閣不信任案さえ提出できなかった。党内がまとまらず、明確な方針を打ち出せない野党第1党の民主党。「責任野党」を掲げて与党にすり寄る日本維新の会、みんなの党。いずれも責任は重い。だが、何より問題なのは安倍政権と与党の姿勢だ。圧倒的な数の力をいいことに、国権の最高機関たる国会を蔑(ないがし)ろにした。戦後70年近く守り、平和国家の礎となってきた憲法の解釈を変え、集団的自衛権の行使を認める方針を示しながら、安倍晋三首相は国会で一度もまともな答弁をしなかった。優先したのは与党内の協議である。・・・党首討論などで何度も質問を受けたが、首相は「私が先頭に立って日本人の命を守る」などと自己陶酔のような一方通行の演説を繰り返し、はぐらかした。国民の疑問や不安の声に耳をふさぎ、独善に陥っていると言うほかない。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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(集団的自衛権を問う)身内で決めるのはダメ 山本晋也さん(2014/06/21朝日新聞)

安倍さんは、自分の賛同者で固めた諮問機関の意見を聞き、閣議決定で集団的自衛権の行使を認めるという。そんな身内だけで決めるやり方は非常に問題だ。内閣総理大臣とは思えない。「権力を持った私人」がやることだよ。「国権の最高機関」の国会で1年も2年も時間をかけて、議論すべきことじゃないの。深夜番組で風俗リポートをしていた頃、取材した東京・歌舞伎町の店で「清く、正しく、いやらしく」って張り紙を見た。政治や外交もそんなものかもしれない。でも安倍さんのやり方はちょっと違うな。いやらしさを超えて、ワイセツだね。よろしくない。・・・自衛隊は東日本大震災で活躍したね。優秀な「軍隊」があっても、日本はこれまで70年近く戦争をしなかった。この「非戦」力はすごい。国際社会に非戦を訴えるべきだ。憲法を変えても、9条は変えちゃいけない。9条でノーベル平和賞を狙ってもいいんじゃないか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11201385.html

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米、再びイラク軍事関与 作戦立案で300人派遣(2014/06/21朝日新聞)

オバマ米大統領は19日、アルカイダ系武装組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が勢力を拡大するイラクに、最大300人の軍事顧問を送るなどの支援策を明らかにした。手を引いたはずのイラクへの軍事的関与に逆戻りする格好だ。だんだんと深入りしていくことを懸念する声も出ている。・・・イラクへの支援策を発表したオバマ米大統領が訴えたのは、イラク国内の宗派対立を悪化させたマリキ政権への懸念と、約4500人もの米兵が犠牲になった過去のイラク戦争に対する苦い記憶だった。「イラクの国内問題は、米国の軍事行動で解決できるものではない」オバマ氏は19日、記者団を前にこう語った。軍事顧問の派遣などは打ち出したが、「イラク国内の(イスラム教)シーア派、スンニ派、クルド人が深く分裂している限り、イラク政府が今の脅威に対応するのは極めて難しい」と指摘。国内の政治問題の解決をマリキ政権に強く迫った。

http://digital.asahi.com/articles/ASG6N4QVHG6NUHBI014.html

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(声)本音が透ける、石原環境相発言(2014/06/21朝日新聞)無職 山手巌(長崎県 75)

東京電力福島第一原発事故の除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設の建設をめぐり、石原伸晃環境相が「最後は金目でしょ」と問題発言をした。その後撤回したが、今回の発言には、政府による原発の安全神話が崩壊し、住み慣れた場所を追われ、慣れない異郷で心痛を抱えて生活している方々や、放射性物質による汚染や風評被害に悩まされながら暮らしている住民への配慮がまったく感じられない。金で住民を屈服させようとする政府及び自民党の強権的な姿勢が見られる。石原氏の本音に思えてならない。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、市民に500億円の名護振興基金構想を表明した自民党の石破茂幹事長の姿と重なる。住民の苦悩に目を向けようとも、理解しようともしない態度に憤りを感じる。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11201310.html

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(声)集団的自衛権、高校生も関心を(2014/06/21朝日新聞)

新聞には連日、「集団的自衛権」の文字が躍っているが、この言葉の意味を知らない高校生も多い。私が寮の共有テレビで集団的自衛権絡みのニュースにチャンネルを合わせると、「難しい」「つまらない」といった理由でバラエティー番組に切り替えられることが多々ある。政治の話を同級生に持ち出しても拒絶される。私の周りには自衛隊志望の人も多いが、関係がないはずはないその人たちすら集団的自衛権について知らない人がいるから驚きだ。本当にこれでよいのか。確かに集団的自衛権は言葉からして難しい問題だ。しかし、これからの日本を担う我々若者が政治に関心を持ち、そのような重大な問題について、一人ひとり意見を持つことが大切だ。若者に興味を持ってもらうために、学校がこの問題について考える場を設けたり、メディアがさらにかみ砕いた解説をしたりする必要がある。先日の国民投票法改正によって投票年齢が18歳に引き下げられ、高校生にとっても政治が身近になった。安倍晋三首相、結論を急がず、若者が政治に関心を持つ最大のチャンスである憲法改正の国民投票で決着をつけるべきです。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11201314.html?ref=pcviewpage

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(声)W杯にのめり込めない気分(2014/06/21朝日新聞)無職 高橋昭光(北海道 68)

サッカーW杯ブラジル大会が盛り上がっている。私は新聞とテレビのニュースを見るのを一日の始まりとしているが、先日は、朝のニュースを見ようとしたら、W杯の試合中継の真っ最中だった。まるでメディアがW杯に乗っ取られたかのようだ。私は今回のW杯に、いまひとつ気乗りがしない。前回の南アフリカ大会の時には、夜更かししながらテレビ観戦していたのに。それは、国内でじわりと進行している日本国憲法のなし崩し的変質の動きに、いても立ってもいられない気持ちが私を支配しているからだ。日本全体がW杯にうつつを抜かしていていいのか。W杯や五輪を楽しめるのも、戦争や貧困がない平和があってこそではないか。日本代表は1敗1引き分けで決勝進出が厳しくなった。やむをえない。スポーツは勝てないときもあるからこそ、スポーツだ。しかし、日本国憲法と立憲主義は絶対に譲るわけにはいかない。これらは、先の大戦での310万人もの死者や行方不明者が残してくれた、かけがえのない遺産だからだ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11201313.html?ref=pcviewpage

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(核といのちを考える 被爆国から2014)核なき世界、歌に誓う 長崎でシンポ(2014/06/21朝日新聞)

長崎市で8月2日、国際平和シンポジウム「核兵器廃絶への道」(朝日新聞社、長崎市、長崎平和推進協会主催)が開かれる。核なき世界への願いを歌に込めて――。シンポで歌われる「リメンバー」を作詞したなかにし礼さん、声楽家の佐藤しのぶさんに平和への思いを語ってもらった。


なぜ今か、若者に伝えたい 作詞家・なかにし礼さん

「平和の歌を」という佐藤しのぶさんに動かされました。旧満州の戦争体験を語り継ぐ使命感から「赤い月」を書いた私にも、核廃絶の歌を書いてみたいという思いがありました。・・・でも、時は流れ、人間の手に負えない核の姿があらわになりました。広島・長崎を1次とすれば、福島は2度目の被曝(ひばく)です。核そのものの存在に物言うべき時ではないか、と作品を世に出すことにしたのです。

「原子力帝国」の著者ロベルト・ユンクは「核エネルギーを持ってはいけない。政治権力者にウソをつかせるから」と述べています。若い人たちに伝えたい。あなた方の未来はあなた方のもの。それを核で危険にさらすのでしょうか。(聞き手・副島英樹)

平和な未来、広げるために 声楽家・佐藤しのぶさん

核なき世界を目指して 手を繋(つな)ぎみんな歩きはじめよう――。ずっと平和の歌に携わりたいと思っていました。それが「リメンバー」です。平和への思いが強くなったきっかけは、小学5年の時に家族で行った広島平和記念資料館。亡くなった子を抱く母の写真がありました。その母の目は絶望に染まっていました。18年前には、ベラルーシに行きました。原発事故が起きた旧ソ連のチェルノブイリの北側にある国です。被曝した子どもたちの療養所で歌った後、所長さんが言いました。「生の演奏は人間の精神に強く訴えかける。子どもたちに生きる希望と力を与えるのです」歌を通して果たすべき使命があるのかも――。そんな気持ちが高まった瞬間でした。でも日本でも原発事故が起きてしまいました。核はひとたび過ちが起きれば、きれいな水や土、命を根こそぎ奪う。人間には到底扱いきれないものです。・・・
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11201464.html

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(集団的自衛権)自民、突然外した制約 「集団安保でも武力」協議混迷(2014/06/21朝日新聞)

自民党が、侵略行為などルール違反をした国を複数の国で制裁する集団安全保障について、武力行使を認めるように提案した。他国を武力で守る集団的自衛権の行使と同じく、憲法上の制約のハードルが極めて高い問題だ。自民党の突然の提案に、公明党は強く反発し、与党協議は混迷を深めた。・・・
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11201346.html

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3年たっても変わらない放射能をめぐる二分された風景(2014/06/17朝日新聞WEBRONZA)

相変わらずだなと思った――。やや旧聞となったが先日、世間を騒がせた、いわゆる「美味しんぼ騒動」についての感想である。詳細は省くが、週刊漫画誌『ビッグコミックスピリッツ』連載の「美味しんぼ」の中に福島を取材で訪れた登場人物が鼻血を流すシーンが登場し、放射線で汚染された「福島には人が住めない」という指摘がなされていた。こうした内容に対して「科学的常識」を踏まえた反論がなされる。福島で医療に当たる医師や科学者が原発事故後の放射線量は外部被曝、内部被曝のいずれも急性障害を発生させるには遠く及ばず、被曝が原因となって鼻血が出ることはありえないと述べた。地元の行政や国も漫画が福島への風評被害を及ぼしかねないと厳しく抗議した。これに対して「よく描いてくれた」と喝采する声もあった。二分された立場の間で対話は成り立たず平行線を辿る――。
事故発生より3年間が経って事態は変わらない。・・・ただ、こうした低線量被曝の影響はたとえあったとしても、喫煙や肥満など他の健康リスクの中に埋もれてしまい疫学的にも実験的にも検出できない。その程度のものである以上、低線量被曝は現実的には無視できると考える立場がありえる。しかし一方で、そうは考えない、あるいは考えられない人もいる。いかに低線量でも遺伝子の損傷はありえ、それが何らかの障害につながる可能性もあるのだとすれば、自分や自分の親しい人が運悪く確率のくじに当たってしまうかもしれない。そう思って不安に感じてしまう人がいる。・・・たとえば昨年6月の県民健康管理調査検討委員会で公表された「こころの健康度」調査では、避難区域住民を中心とした約21万人の成人へのアンケートで「現在の放射線被ばくで、次世代以降の人への健康影響がどれくらい起こると思いますか」の問いに「可能性は非常に高い」「やや高い」と答えた人を合計すると6割に及んだ。この現状は看過できない。・・・風景」という概念を筆者は、見る人にとっての世界そのものだと考えて使っている。世界は「風景」として現れる。逆に言えば「風景」を通してしか世界は見えない。そして自分の視界は「風景」に覆われているのであり、それ以外は見えない。・・・こうして見ている「風景」が違い、住んでいる世界が違う相手に話が通じると安易に信じることは間違いだ。「風景」には共生を不可能にする危険性がある。それを認めた上で、別の「風景」を見ている相手にも届く言葉を意図的に紡いでゆく必要があるのだろう。

たとえば中西準子『原発事故と放射線のリスク学』(日本評論社)は低線量被曝リスクを「なかったこと」にするのではなく、その存在を認めた上で、リスクとしての性格を丁寧に検討しようとしている。こうした論考であればリスクに溢れる「風景」を見ている人にも届き、どうリスクに対応すればいいのかを共に考えることへと誘えるのではないか。

http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/2014061600008.html?iref=webronza

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関連死で自殺歯止めかからず 福島県内(2014/06/21福島民報)
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が原因とみられる福島県内での自殺に歯止めがかからず、今年は5月末までに8人が命を絶った。内閣府が20日、福島市で開いた被災3県合同の初の自殺対策会議で明らかにした。平成23年6月の統計開始からの累計は54人に上るが、会議では原発事故という特殊要因を抱える本県に特化した自殺防止対策はまとまらなかった。
http://www.minpo.jp/news/detail/2014062116427

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社説:都議会ヤジ 「品位」以前の問題だ(毎日新聞 2014年06月21日)

これが首都の議会か。こうあきれた人も多いだろう。東京都議会みんなの党会派の塩村文夏(あやか)議員(35)が本会議で一般質問の最中、議場からセクハラというべきヤジを浴びせられた。さらには、その発言者がなかなか名乗り出ないという異例事態である。不作法だとか品位を欠くといったこと以上にこのヤジの根は深い。近年、政治や行政が女性の社会進出、子育て支援などを力説しながら、一皮むけば、このような不見識や偏見が今もあっさりと顔をのぞかせるのではないか。意識変革の遅れを今回の問題は示唆する。

http://mainichi.jp/opinion/news/20140621k0000m070142000c.html

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メディア時評:労働者使い捨て、建設的な批判を=神戸大准教授(社会学)・佐々木祐(毎日新聞 2014年06月21日 東京朝刊)

働くことは、人間が人間らしく尊厳を持って生きる手段の一つである。そして、それを通じて人と人とが価値を創出していくことが経済の根底であるはずだ。経済成長の名の下で、人間の生が単なる資材や部品に切り縮められるならば、それはもはや労働とは呼べない。最近、現在の労働現場が抱える問題に関する記事を読みつつ、この単純な事実を何度も考えさせられた。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140621ddm005070011000c.html

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被ばく牛連れ、国に抗議 福島・浪江の畜産農家(2014/06/20共同通信)

東京電力福島第1原発から半径20キロ圏の旧警戒区域内で被ばくした牛を飼育している福島県浪江町の畜産農家吉沢正巳さん(60)が20日、牛を連れて東京・霞が関に現れ、殺処分を指示した国に抗議した。吉沢さんは午後1時半ごろ、支援者らも集まった農水省前に、牛1頭を載せたトラックとともに到着。拡声器を使って「40年間、福島県は東京のために電気を送ったのに、おれたちは今捨てられるんだ」と怒りをぶつけた。
http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014062001002043.html

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密林の下に眠るマヤ文明の都市(Ker Than for National Geographic News April 27, 2011)

長い間密林の下に隠されてきた古代マヤ文明の都市オルトゥンの概容がついに判明した。今月発表された研究によれば、3次元マッピングを使って数世紀分の森林の成長を“消去”したところ、100棟近い建造物の大まかな輪郭が浮かび上がったという。 グアテマラの熱帯雨林の一角に何か巨大なものが埋まっているという話が、古くから地元に伝わっていた。今回ようやく考古学者の手により、オルトゥンの様子について詳細な調査に着手できるようになる。GPSと電子測距技術を使った昨年の調査で、7階建てのピラミッド、天文台、儀式に用いた球技場、そして複数の住居といった構造物の位置と高さが明らかになった。 ・・・ 紀元前600年頃から紀元900年頃まで、縦横およそ1キロ×0.5キロの範囲に約2000人の定住人口を擁したオルトゥンは活気ある中堅都市だった。しかし現在は、数メートルもの土砂や植物に埋もれ、素人目にはまったく見えないに等しい。かつてはオルトゥンでかつては最も印象的な建物の1つだった三角ピラミッドでさえ、「森に包まれた山のようにしか見えない」とコバセビッチ氏は語る。長らくオルトゥンを知るものは少なく、考古学者が存在に気付いたのは1990年代初頭のことだ。そのときも、以前に遺跡を見つけた盗掘者の足跡を辿った結果に過ぎなかった。コバセビッチ氏は、おそらく農民が開拓しようとして見つけたのだろうという。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20110427001

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キリバス、海洋保護区の漁業全面禁止へ(Brian Clark Howard, National Geographic News June 20, 2014)

太平洋の広い海域を管理する小さな島国キリバスが、カリフォルニア州の面積に匹敵する巨大な海洋保護区での商業漁業を全面的に禁止すると発表した。キリバスはハワイとフィジーのほぼ中間に位置する群島だ。同国のアノテ・トン(Anote Tong)大統領は16日、「フェニックス諸島保護区」での商業漁業は2015年1月1日以降禁止されると明言した。ワシントンD.C.で開かれた米国国務省主催の「私たちの海洋(Our Ocean)」会議で発言したトン氏は、「南ライン諸島周辺の海域でも商業漁業を停止し、この海域の回復を図る」と語った。南ライン諸島での漁業も今年いっぱいで停止される予定だ。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140620002

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ビーナス・エクスプレス、大気圏に突入(Nadia Drake for National Geographic News June 20, 2014)

金星の周回軌道を飛行中の欧州宇宙機関(ESA)の探査機ビーナス・エクスプレスは5月、厚い二酸化炭素の大気を静かに降下して高度130キロまで到達した。3週間かけて二酸化硫黄の雲をかき分け、存在の可能性が指摘されている弱い磁場を探索し、低層大気に関する情報を収集する予定だ。また、将来のロボット探査で応用が期待される、大気抵抗を利用して減速し、軌道を制御する「エアロブレーキング」もテストされる。すべてが計画通りに運んだ場合は、再び大気層から浮上し、数カ月間データを収集してから、今年の後半には最後のメッセージを地球に発信する予定だ。しかし探査機の状況や残燃料の量によっては、計画が変更を余儀なくされる可能性もある。 ・・・探査機が撮影した写真からは、驚異的な現象も明らかになった。形が変化する巨大な渦が南極で発見され、巨大ハリケーンのような渦がヨーロッパほどの大きさで覆っている。直径数キロの目は1つの場合もあれば、複数個に発展する場合もあるという。金星の北極にも似たような現象が確認されており、南極と同様、無秩序で巨大な渦が激しく動いている。太陽系で唯一の渦の原因は未解明だが、大気のスーパーローテーションとの関係が推測されている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140620004&n_gadget=0000

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オスプレイから部品落下 沖縄、米軍普天間飛行場所属(2014/06/20朝日新聞)

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場所属の新型輸送機オスプレイから約15センチの部品が17日に落下していたことが分かった。防衛省によると、今のところ、住宅などへの被害の連絡は入っていない。在日米軍から外務省を通じて連絡を受けた防衛省は19日、飛行ルートに当たる沖縄県と宜野湾市、伊江村に連絡した。部品は「STATIC WICK」と呼ばれるもので、金属の棒状のものとみられる。部品を落としたのは、17日午後5時ごろから同11時ごろにかけてだという。
http://digital.asahi.com/articles/ASG6N4G71G6NUTIL02L.html?iref=comtop_6_03

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(声)首相は自衛官の犠牲を許すのか(2014/06/20朝日新聞)花卉(かき)生産業 佐藤祐子(栃木県 47)

安倍晋三首相は近く集団的自衛権の行使を認める閣議決定をする方針だ。だが、「集団的自衛権の行使の容認」とは、自衛隊の若者が海外で武器を持ち、戦えるようにすることにほかならない。その意味を首相は本当に分かっているのだろうか。自衛隊の最高指揮官は首相である。自民党が示した、集団的自衛権を使えるようにするための新しい3要件をみると、首相が、自衛官を海外へ派遣し、戦わせることを許していることが分かる。新3要件は「他国に対する」武力攻撃が発生した時も、自衛権を発動できるとしているからだ。集団的自衛権の行使容認により、首相の命令ひとつで、海外の戦いで何十人、何百人もの自衛官の命が左右される。彼らが死に、家族から生きる喜びを永遠に奪うこともありうる。自衛官も人の子であり、親である。首相は「自衛官が海外で殺し、殺されることを認めよ」と、責任を持って言えるのか。日本人は海外で戦うことの愚かさを先の戦争で身をもって知った。だから憲法9条を単なるスローガンのように扱うべきでない。国民がもっと誇りを持ち、守ってゆくべきものだ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11199307.html

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(声)大学の自治は真理追究の裏づけ(2014/06/20朝日新聞)大学教員 栗田禎子(東京都 53)

大学の教授会をめぐる規定を変える危険な法案が、国会で審議中だ。学校教育法の改正案である。教授会は「大学の自治」の根幹をなし、重要事項を審議する。ところが今回の法改正では、教授会を「学長の決定に対し意見を述べる」という単なる諮問機関にしようとしている。学長が、気に入らない教授を人事で冷遇したり、金にならない学問分野をつぶしたりすることも可能になる。「大学の自治」が損なわれかねない。これは、国民全体に重大な影響を与える問題だ。「学問の自由」は憲法で保障されている。この自由を社会の中で具体化してゆく制度的裏づけが、教授会を軸とした「大学の自治」の原則である。それにより、大学は、時の政府の思惑からも、企業の論理からも自由に真理を追究することができる空間となりうる。これなしでは、環境問題、原発、ブラック企業、戦争といった権力や企業に切り込む問題で、有効な解決策を国民に示すことはできないだろう。「大学の自治」が権力により脅かされる事態は、昭和初期にも起きた。それは日本が戦争に突入していく過程でもあった。同じ過ちを繰り返さないようにしたい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11199309.html

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(集団的自衛権を問う)「国益のため」一番危険 報道写真家・石川文洋さん(76歳)(2014/06/20朝日新聞)

安倍晋三首相は、国民の安全を守るのが政府の義務と言っている。それが国益につながると。ただ、この国益というのが一番危険なのです。日中戦争や真珠湾攻撃も、すべて国益という名の下で行われた。4年間取材したベトナム戦争では200万人もの民間人が殺されました。これも米国の国益によるものです。・・・一番怖いのは、自衛隊が殺したり殺されたりする危険性がぐっと近づく。犠牲者が出れば、ナショナリズムというのが起こってきます。これが目に見えない怪物みたいなものでね。今まで反対だった人がこのままでいいのかという声に変わっていくんですよ。どんなきれいごとを言っても戦争は殺し合いで、国家によるテロです。それを避けるための日本のあるべき姿は平和外交しかないんです。でも、今の流れは逆行しています。世界から見ても、戦争ができる国になりつつありますから。なのに、多くの国民がその危険性に気づいてない。私の故郷である沖縄の基地に関しても、現地の人には気の毒だけど抑止力のために必要だと。そう言う人が圧倒的です。流れを止めるためにもっと声を上げなくてはいけない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11199482.html

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(記者有論)原発再稼働 利権構造の透明化が先だ 野口陽(2014/06/19朝日新聞)

全国の原発に先駆け、再稼働への手続きが進む九州電力川内(せんだい)原発。安全性やコストの問題もさることながら、九電が地域に張り巡らせた強固な利権構造の解体抜きに、公正な判断は下せないのではないかと私は危惧している。九州における九電の存在感は、首都圏における東京電力、近畿圏における関西電力のそれをしのぐ。民間調査会社によると、九州に実質上の本社を置く企業中、九電の売上高は調査開始以来36年連続1位。グループ企業は86社、九電からの1次仕入れ先は1200社を超える。周囲にライバルはなく、地元経済の生殺与奪の権を握っていると言っても過言ではない。経済団体の九州経済連合会も歴代首脳が牛耳ってきた。・・・九電は政治家や自治体への支援を「おつきあい」「地域貢献」と説明するが、とてもそうは思えない。力の源泉であるカネは、国から与えられた独占権により、九州中から集めた莫大(ばくだい)な電気料金だ。一部の幹部の判断で恣意(しい)的に使っていいはずがない。3期連続赤字の中、不透明な支出を続けることは、株主にも説明できない。九電はまず、問題が指摘される支出を電力利用者らに公開し、継続の是非について判断を仰いだ方がいい。手口を隠し、利権を守る。その体質を見直さないまま、再稼働に走ることは許されない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11197372.html

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(インタビュー)力の論理を超えて ハーバード大学名誉教授・入江昭さん(2014/06/19朝日新聞)

日本では、安倍政権による集団的自衛権行使容認に向けた議論が大詰めを迎えている。国家と軍事力という「力」の論理が前面に出ているが、60年前に米国に渡り、歴史研究を続けてきた入江昭ハーバード大名誉教授は、グローバル化した現代において、国家中心の世界観はもはや時代遅れだという。いま必要な視点は「シェア」と「つながり」だという入江氏にその理由を聞いた。

長く米国で暮らす歴史家の目に、安倍政権下の日本はどう映っていますか。

「自国中心的な見方に陥っていると思います。『美しい国』『日本の誇りを守る』といった言葉に象徴される国家中心の思考は、あまりに現在の世界のあり方を知らない」

時代からずれている、と?

「そうです。最近の歴史学は大国間の関係、領土問題やパワーゲームだけに注目するのではなく、多国籍企業やNGO、宗教団体などの非国家的存在や、国境を超えた人間のつながりに重きを置いています。環境問題やテロリズムをはじめ、一つの国の内部では理解も解決もできない問題がほとんどだからです」・・・

憲法9条は現実に合わないという声があり、安倍晋三首相は集団的自衛権に踏み込もうとしています。

「時代遅れなのは憲法9条ではなくて現実主義者の方でしょう。過去70年近く世界戦争は起きていないし、武力では国際問題は解決しないという考えに世界の大半が賛成している。集団的自衛権を行使する代わりに米国に守ってもらおうというもくろみも、まったく第2次世界大戦以前の考え方です。戦後日本が平和だったのは日米安保の核の傘のおかげか、9条のおかげか、という問いに簡単に答えは出ませんが、少なくとも日本自身が近隣に脅威を与えることはなかった。これは経済成長に必須の条件だったわけで、日本こそグローバル化の動きに沿っていた。いまや米国もオバマ大統領の下で軍備を縮小しようとしており、日本は世界の最先端を歩んできたのです。卑下したり自信喪失したりする必要はまったくない。それを今になって逆行させるというのは、日本の国益にもつながりません」・・・

ではグローバル化に、個人はどう向き合えばいいのでしょうか。

「今年、イリノイ州の公立高校を卒業した孫娘は、母親が日本、父親はアイルランド系です。また今年、送り出した最後の教え子の大学院生も父はドイツ系、母は中国系で、たいへん優秀な生徒でした。このように米国社会は人種の融合が進んでいます。オバマ大統領もそうですから。人も社会もいわば『雑種化』していく。これからの世界に希望があるとしたら、そこだと思います」「日本でも、明治維新というのはいわば文化の雑種化でした。それにもかかわらず、今になって排外的で国に閉じこもるような動きがあることが理解できません。日本だけがグローバル化の例外というわけにはいかないでしょう。古き良き日本などに戻ることはできないのです」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11197374.html?ref=pcviewpage

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原発事故集団訴訟 被災者ら意見陳述「生活めちゃくちゃ」(2014/06/20埼玉新聞)

東京電力福島第1原発事故で避難生活を余儀なくされ、福島から県内に避難してきた被災者6世帯16人が国と東電を相手取り、慰謝料など計約2億3千万円の損害賠償を求めた集団訴訟の第1回弁論が18日、さいたま地裁(脇由紀裁判長)で開かれた。意見陳述では、福島県浪江町から県内に避難してきた原告の60代男性が、事故発生から避難生活を強いられてきた経過を振り返り「私たち避難者は無理やり移動させられた。原発事故によって、家や生活をめちゃくちゃにされた」と憤りをあらわにした。国と東電に対しては「大変な被害についてきちんと責任を認めてほしい」と訴えた。

http://www.saitama-np.co.jp/news/2014/06/19/01.html

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海洋放水トリチウム濃度上昇 地下水バイパス暗雲(2014/06/20東京新聞)

東京電力福島第一原発で、地下水が建屋に流れ込んで汚染水になる前にくみ上げ、海に放出する「地下水バイパス」をめぐり、放出している水に含まれる放射性物質のトリチウム濃度がじりじり上がり続けている。昨年夏に三百トン超の高濃度処理水が漏れたタンク群近くの井戸水が、全体の濃度を押し上げている。東電はこの事実に気づきながら、対策を取ろうとしない。・・・これまで最も南側の井戸では、基準を超えるトリチウムが検出され、十六日に採取した水では過去最高の二〇〇〇ベクレルを記録した。東電は、個別の井戸で高い数値が出ても「水を混ぜて基準を下回れば問題はない」と主張。現在は混ぜた状態で二三〇〜三二〇ベクレルで、急上昇しない限り放出を続けるという。だが、混ぜても濃度が上昇してきていることは、東電自身の分析結果でも明らかだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014061902000093.html

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過去最高2000ベクレル検出 第一原発の井戸1カ所(2014/06/19福島民報)

東京電力福島第一原発の「地下水バイパス」計画で、東電は18日、12カ所ある専用井戸のうち最も南側にある井戸の地下水から、過去最高となる1キロ当たり2000ベクレル(排出基準同1500ベクレル)の放射性トリチウムを検出したと発表した。東電は一時貯留タンクで他の井戸の地下水と混ぜれば排出基準を下回るとして、基準値を上回った井戸からのくみ上げを継続している。
http://www.minpo.jp/news/detail/2014061916385

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日本の植物絶滅速度は世界の2〜3倍(ナショナルジオグラフィック サイエンスポータル June 19, 2014)

日本列島の植物の保全は急務である。そのことを知らせる研究が報告された。日本で維管束植物(シダ、裸子、被子植物)の減少傾向が現状のまま続くとした場合、100年後までに370〜561種の絶滅が起こる可能性があることを、国立環境研究所の角谷拓(かどやたく)主任研究員と九州大学大学院理学研究院の矢原徹一(やはらてつかず)教授らが示した。植物1618種の絶滅リスクを分析した結果で、その絶滅速度は世界全体の維管束植物で推定されている値の2〜3倍にも相当する。・・・ただ、保護区の面積を増やすだけでは、絶滅リスクの低減の効果は限定的なこともわかった。国立・国定公園内で個体数減少が続く要因は、踏みつけや採集が主で、保護区を設置しても影響が軽減されないか、悪化する傾向さえみられた。日本全体では、開発が植物絶滅危機の最大の要因だった。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=00020140619004

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米国の戦争に参加するという意味 集団的自衛権の行使容認問題(2014/06/19東京新聞)

集団的自衛権の行使容認をめぐる与党協議が、今国会の会期内にまとまるかどうかは微妙な情勢だ。しかし、それは些細(ささい)なことにすぎない。協議は込み入った論議に映ってはいるが、本質は米国の戦争に自衛隊を直接参加させるか否かの是非だ。その米国が戦後、軍事力を世界でどう行使してきたのか。集団的自衛権の行使の問題は、米国の戦争の道義性とも絡んでいる。・・・
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014061902000158.html

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原子のクニ)脱原発は公益にかなう(2014/06/19朝日新聞)

第6部 再考:6 吉原毅・城南信用金庫理事長

東京に本店を置き、信金で全国2位の預金量。そのトップが脱原発を唱えている

大震災の年の4月、ホームページに「原発に頼らない安心できる社会へ」というメッセージを出した。仲間のあぶくま信用金庫(福島県南相馬市)さんは、(福島第一原発から半径20キロ圏内が立ち入り禁止の警戒区域となり)営業地域が半分なくなっている。誰も同情しないのはおかしいって話で、敵討ちをせんと、困った人たちをうちで引き取ることにした。義憤にもかられ、節電したら3割減ったという事実を広めようと。自家発電や太陽光を入れ、エアコンを取り換え、温度を28度に上げれば3割減る、そしたら原発止まるじゃないかと。

金融機関って営利的な面があると思うが

違う。会社は一番初めは社会貢献のためにあるはずだった。それがいつしか近代経済学的拝金主義的宗教観、「企業の目的は利益最大にすることじゃなきゃいけない」って風になって。強迫観念だ。でも、マインドコントロールを断ち切って何とかしようと。淫祠(いんし)邪教の類いだ、サタンよ去れ、みたいなことを言わなくちゃならない。

行動の根底には何があるのか

3代目理事長の小原鉄五郎がいつも「銀行に成り下がるな」と言っていた。銀行は利益を目的とした行動をしていく、しかし信用金庫は公共的な使命を持った公益的な金融機関。中小企業と国民の幸せ、そして地域社会の繁栄という方針を通じて、みんなを幸せにするための金融機関なんだと言っていた。・・・しかし、日本的な倫理・道徳・価値観を否定し、自由主義的価値観、もうけさえすればいいみたいなことが出てきた。利益を出せないやつはクビだとか、自己責任でだまされたやつが悪いみたいになり、不幸な人を誰も助けようとしない。そんな中に原発事故が起きた。

協同組合組織である信金としての理念が脱原発につながると?

協同組合運動って、ひとの幸せとじぶんの幸せを一緒に考え、苦しんでいる人は助けなきゃいけない。「助けなかったらただの妖怪になってしまう」と妖怪人間ベムも言っている。見て見ぬふりはただの金貸し人間か、偉そうなこと言ったって自分のことしか考えてねーじゃねえかって、天の声が聞こえてくるわけですよ。だけど、マスコミも学者も政治家も役人も誰もやってくれない。ならばたとえ一騎でも立ち向かうべきだと蟷螂(とうろう)の斧(おの)を振りかざした。=吉原氏の話は続きます。(石田一光)
http://digital.asahi.com/articles/ASG6L3HG0G6LTTHB001.html

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(社説)環境相の発言 「最後は金」が蝕むもの(2014/06/19朝日新聞)

そうだ。石原伸晃環境相の言葉が無神経に映したのは、いまの福島の一断面である。「最後は金目でしょ」損害賠償も除染も帰還も、移転先での新しい生活も。復興でさえも。原発事故の被災地には、「最後は金目」な案件がうずまいている。だけど、福島の人たちが本当に欲しいのはお金じゃない。放射能なんかこれっぽっちも気にしなくてよかった日々であり、田んぼや畑や海で汗をぬぐうひとときであり、子どもや孫と笑って過ごせる生活だ。・・・ 中間貯蔵施設もそうだ。ふるさとに、そんなものは欲しくない。だが、除染した汚染土をどこかで保管しなければ、福島全体の復興が進まない。葛藤から抜け出し、なにか前を向いていくための答えを探しに住民説明会へと足を運んだ人たちもいただろう。石原氏の言葉は、そういう人たちの心をへし折った。「30年以内の県外処分」も、もはやそらぞらしい響きにしか聞こえまい。膨大な量の汚染土を、いったい県外のどこが引き取るというのか。あてもないまま「約束します」と繰り返す国の軽さが、「最後は金目」と言い放つ大臣の姿と重なる。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11197383.html

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(声)「立憲主義は当然」と言うのなら(2014/06/19朝日新聞)浪人生 大内萌(東京都 19)

集団的自衛権の行使容認が現実のものになろうとしている。私は憲法解釈の変更で容認しようとする手法にも、容認することそれ自体にも反対だ。安倍政権の姿勢は立憲主義の破壊にほかならない。政府が想定する条件があいまいな上に、相手国からの反撃のリスクについて言明がないなど、納得し難い議論だと思う。さらに腑(ふ)に落ちないことがある。もし仮に、政府が示す新たな解釈に従って自衛権の範囲を大幅に拡大した場合、憲法9条はいったい何を制限することになるのかということだ。邦人輸送の米艦を自衛隊が守ることや機雷除去など認められる事例は示されたが、認められない事例はあまり具体的に示されていない。禁止される事例も詳細に示した上で議論すべきで、そうでなければ集団的自衛権の行使についての「小さく産んで大きく育てようとしている」という批判は免れないと思う。安倍晋三首相は「立憲主義にのっとって政治を行うのは当然だ」と言う。それならば憲法の縛りを緩める時には、少なくとも条文にのっとり、論理的な新たな縛りをきちんと示す責任があるはずだ。人の命がかかった重大な事案だから、誠実で分かりやすい議論を求めたい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11197395.html?ref=pcviewpage

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(声)戦争させない署名に熱い賛同(2014/06/19朝日新聞)無職 北島義久(北海道 76)

集団的自衛権の行使容認に反対する東京・日比谷野外音楽堂での集会に参加した。「戦争をさせない1000人委員会」が呼びかけたものだ。私は委員会が呼びかける署名運動に取り組んでいた。「ゆきばのないくやしみばかりを抱へ込む秘密保護法成立の日より」(2月10日、朝日歌壇)という歌に共感したからだった。たくさんの反応があった。病身をおして町内を回った人がいた。用紙を刷り増して取り組んだ人もいた。ありがたいことに、350筆を超える思いが届いた。「政権のやり方、本当に不安。腹が立ちます」というメッセージも寄せられた。「慈しみ育てし我が子に銃をとれといづこの母が望むものかは」と心情を歌に託した人もいた。胸が熱くなり、勇気をいただいた。署名活動の前に、教え子から「先生を含め先達の一徹の念により私たちの世代、戦争に行かずの人生でした。そして次世代も」という便りが届いていたのも背中を押してくれた。憲法9条の重みを肌で感じたのだ。首相官邸は署名の受け取りを拒んだが、そういう態度は、かえって反対運動の炎に油を注ぐことになるだろう。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11197391.html?ref=pcviewpage

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(声)太陽光で電気を作るうれしさ(2014/06/19朝日新聞)養護学校講師 渡辺良子(福島県 63)

我が家には、太陽光パネルがある。長年の夢だったが、1年前に設置した。電気料金が節約できることに加えて、原発に頼らずに自宅の屋根で電気を作っていることが、うれしくてたまらない。クリーンエネルギーの太陽光発電には、以前から強い関心があった。東京電力福島第一原発の事故以降は、その感をさらに深くしていた。太陽光発電や風力発電は確かに天候に左右され、全ての電力需要を賄うのは難しいかもしれない。だがそれは、二酸化炭素を回収し貯留する技術(CCS)を備えた石炭火力発電などで補える。さらに不足する分は、太陽光発電の蓄電技術の発達に期待したい。私の何よりの願いは、目先の経済発展や企業収益のために、危険な原発を安易に再稼働するのではなく、再生可能エネルギー活用を真剣に検討することだ。人々の生命を守るために、税金を使ってほしいということだ。世界中の人々に、使ってもなくならない太陽光を活用してほしい。放射性廃棄物による環境汚染もなくなる。原発事故で、私たち福島県民のような苦しみを味わうことがないよう祈りたい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11197389.html

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(声)抗議リボン撤去は乱暴な行為(2014/06/19朝日新聞)美術館職員 松本太郎(沖縄県 41)

主権在民と基本的人権の尊重をうたう日本国憲法は、第12条で自由と権利について「国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」と規定している。つまり市民が、積極的に主権者として活動できる社会をつくっていくことが期待されている。米軍普天間基地のフェンスに取り付けられた基地に対する抗議のリボンやテープをゴミとしてはずすグループの活動が報道された。しかし、リボンやテープは市民の意思の表明であり声だ。それを排除する行為は、政治参加の権利を侵害する非民主的で乱暴な行為だと私は思う。主義主張が異なるからといって一方的に相手の声を排除する行為は、いくらゴミ拾いを装っても美しくはない。無論、米軍基地に親しみを感じている人々が、何らかの意思表明をすることに異論はない。しかしその人々がゴミ拾いと称し、基地への抗議の声=リボンを排除するのは、民主主義を壊すようなやり方ではないか。そもそも沖縄の人々が賛成と反対で対立する源である基地を持ち込んだのは誰か。戦後沖縄に基地を押しつけ続け、県民を分断する基地政策こそ問うべきだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11197390.html?ref=pcviewpage

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チリ、パタゴニアのダム計画を白紙に(Brian Clark Howard, National Geographic News June 18, 2014)

チリ政府は6月10日、パタゴニアを流れる自然豊かな2つの川に5つのダムを建設する計画を白紙に戻すことを決定、8年に及ぶ環境団体と開発業者の対立に終止符を打った。チリの閣僚委員会が撤回した環境許可は、ベーカー川とパスクア川に水力発電ダムを建設するというハイドロアイセン計画である。もしダムが建設されれば、5900ヘクタールの土地が水没することになっていた。 2011年に委員会は許可を承認していたのだが、国内外の環境保護団体からの強い反対にあっていた。天然資源保護協議会(Natural Resources Defense Council)のラテンアメリカ・プロジェクト・ディレクターを務めるアマンダ・マックスウェル(Amanda Maxwell)氏は声明を出し、「パタゴニアの、逞しく多様性に富んだ原生自然はまさに環境の宝だ。巨大ダムの建設は、この卓越した地域の野生生物や伝統文化、地元の環境産業を危険にさらしてしまっただろう」と語った。 ・・・さらに、2025年までに国内の発電量の20%を再生可能なエネルギーに移行するという目標を立てた(現在は約6%)。公共建造物の屋根に太陽光パネルを設置したり、アタカマ砂漠へも太陽光パネルの設置拡大を検討している。 別の可能性としては、国内に数多く存在する活火山付近での地熱発電所の建設や、チリの長い海岸線を利用した、波や潮汐による発電の実験プロジェクトなどがある。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140618002

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食料ムダ捨てをやめ、飢餓のない世界を(Andrea Stone for National Geographic News June 19, 2014)

『世界の食料ムダ捨て事情(Waste: Uncovering the Global Food Scandal)』(NHK出版、2010年)の著者で、イギリス人の活動家トリストラム・スチュアート(Tristram Stuart)氏はこのほど、世界の食料廃棄の削減に取り組んできた功績を認められ、新たにナショナル ジオグラフィック協会のエマージング探検家の1人に任命された。スチュアート氏の計算によると、西洋諸国で廃棄される食料の4分の1以下があれば、地球上の10億人の飢餓に苦しむ人々を養うことができるという。・・・それは農場からすでに始まっています。見映えのよい新鮮な野菜や果物をそろえるために、店は高い基準を設けています。大きなスーパーマーケットになればなるほど、その基準は厳しくなります。そうすると、見映えのよくない、基準に満たない農作物は廃棄されます。農場から出荷すらされないことも多いです。工場も毎日のように食料を廃棄しています。サンドイッチ工場ではパンの耳が捨てられ、パイ工場ではパイ皿の外に出た生地が切り取られて捨てられます。販売店では、豊作とか豊かさといったイメージを演出するため、棚に商品を過剰に並べます。消費者がそれを求めていると考えているからです。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140619002

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