KIJI LISTpoint NEWS LIST

20182019

<POINT NEWS22>2014/05/03・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)



sankaku22sankaku
2014/05/03sankaku05/14

日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。

 

電力、値上げで大口顧客流出進む 13年度1万4400件(2014/05/14共同通信)

 原発を保有する電力会社9社と契約を打ち切った企業や自治体が2013年度1万4400件に上ることが13日、分かった。12年度より約7割増加しており、電気料金の値上げで顧客の流出が加速している。・・・大部分が特定規模電気事業者(新電力)に契約を切り替えたもようだ。・・・最大市場の首都圏での競争激化に加え、原発事故による東電離れもある。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014051301002058.html

pagetop


BACK

川内原発、専門家交え停止判断 巨大噴火で、規制委構想(2014/05/14共同通信)

近く運転再開が見込まれる九州電力川内原発(鹿児島県)の周辺火山で巨大噴火が起きる危険性をめぐり、原子力規制委員会が火山研究者を交えて原子炉停止の要否などを判断する会合の設置を構想していることが13日、分かった。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014051301001817.html

pagetop


BACK

泊原発再稼働に1600億円超 北海道電、倍増見通し(2014/05/13共同通信)

北海道電力が泊原発(泊村)の再稼働に向けた追加工事費として新たに700億円を上積みし、2011〜18年度の投資総額が1600億円を超える見通しになったことが13日、同社への取材で分かった。昨年春の段階では900億円を見込んでいた。原子力規制委員会の安全審査に対応するのが目的。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014051301001449.html

pagetop


BACK

東日本大震災:原発事故で被害、健康増進と保養プログラム ベラルーシが参加者募集「立ち直るきっかけに」/福島(毎日新聞 2014年05月14日 地方版)

 チェルノブイリ原発事故で甚大な被害を受けたベラルーシが、原発事故で被害を受けた福島の子どもたちを支援しようと、同国の健康増進と保養のプログラムへの参加者を募集している。ベラルーシによる招待は、昨年に続いて2回目。・・・また、ベラルーシの専門家による放射線測定などの診察、診断を受けることもできる。事業を主管するNPO法人・日本ベラルーシ友好協会の佐々木正光事務局長は「ベラルーシでは事故以降、保養のプログラムが確立している。子どもたちが立ち直るきっかけになれば」と話している。

http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20140514ddlk07040138000c.html

pagetop


BACK

避難者住宅:無料打ち切り 生活苦の居住者戸惑い(毎日新聞 2014年05月14日)

福島第1原発事故に伴って群馬県から一家4人で札幌市内に避難し、雇用促進住宅で生活していた女性(41)の自宅には昨年10月、「高齢・障害・求職者雇用支援機構」に住宅管理を委託された財団法人から「貴殿への無償提供は平成26年3月31日をもって終了になります」と書かれた通知が届いた。理由は特に書かれていない。・・・女性は今年度から毎月約5万5000円の家賃(共益費、駐車場代込み)を支払う。敷金など約20万円も支払った。双子の男児は事故当時5歳と幼く、自身も甲状腺の病気であることから避難を決めた。避難に伴い夫(41)が転職して収入は約3分の2に激減、家賃が生活を圧迫している。周囲にはやむなく帰還した母子避難者もいたという。・・・女性は「みんな好きで避難したわけではない。打ち切りの対象となった人もならなかった人も苦労は同じ。分断するようで納得できない」と悔しさをにじませた。
http://mainichi.jp/select/news/20140514k0000m040146000c.html

pagetop


BACK

 

琉球政府文書:大震災で移住の夫妻ら「恩返し」とデジタル化(2014年05月13日毎日新聞)

東日本大震災後に福島県から沖縄に移住した鈴木博貴さん(44)、静香さん(39)夫妻と上野麻美さん(33)が、琉球政府文書をデジタル化し、公開する県の事業に携わっている。博貴さんは「沖縄の意義ある仕事に関わることができ、やりがいを感じている」と話している。・・・鈴木さん夫妻は震災と福島第1原発事故から約1年後の2012年3月に福島県郡山市から、上野さんは同年末に同じくいわき市から、それぞれ3人の子どもと引っ越した。「心配せずに外で過ごせる環境に行きたかった」(静香さん)、「放射線量も高く、安全に暮らせる所に住みたかった」(上野さん)という。
http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20140513rky00m040005000c.html

pagetop


BACK

秋月平和賞:深堀さん受賞 「被爆写真で、核考えて」 35年間、調査活動続ける/長崎(毎日新聞 2014年05月13日 地方版)

 35年にわたる被爆写真調査の功績が認められ、今年の「秋月平和賞」に選ばれた長崎平和推進協会写真資料調査部会長の深堀好敏さん(85)。長崎市役所で12日に開かれた記者会見で「(調査活動の)草創期の被爆者6人のうち、5人が鬼籍に入り、生き残っているのは私だけ。亡くなった同志と、支えてくれている多くの人たちの代表として喜んでお受けしたい」と語った。・・・調査部会では毎年、原爆の日に合わせ、収集写真の写真展を開催している。東京電力福島第1原発事故が起きた今は「(原発が)必要なのか、必要ないのか。写真を見て、核と人間の関わり合いをみんなに考えてもらいたい」と願う。
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20140513ddlk42040613000c.html

pagetop


BACK

東日本大震災:福島第1原発事故 事故前の風景展示 写真60点、「古里思うきっかけ」 あすから南相馬/福島(毎日新聞 2014年05月13日 地方版)

 福島第1原発周辺の事故以前の風景を集めた写真展「望郷 福島第1原発から半径30キロの想い」が、14日から南相馬市原町区本町の銘醸館で開かれる。同市の写真愛好家3人が撮りためた写真から60点を展示しており、「古里を思うきっかけに」と願う。
http://mainichi.jp/feature/news/20140513ddlk07040291000c.html

pagetop


BACK

東日本大震災:福島第1原発事故 「福島の現実伝えたい」 「日常」見つめ映像制作 全国大会常連、原町高放送部/福島(毎日新聞 2014年05月13日 地方版)

 県立原町高校(南相馬市)の放送部が、大震災と原発事故で傷ついたふるさとを記録し続けている。一時、部員は避難でバラバラになったが、各自が身の回りの動きを粘り強く取材。被災した母校や原発で働く父親、原発に疑念を抱く地元の詩人などを題材に作品を制作した。
http://mainichi.jp/life/edu/news/20140513ddlk07040284000c.html

pagetop


BACK

Listening:秘密保護法廃止デモ 立ち上がった普通の学生たち(2014年05月12日毎日新聞)

 特定秘密保護法の廃止を求める大学生ら約400人が憲法記念日の3日、東京・新宿の繁華街をデモ行進した。これまでデモとは無縁だった人も少なくなかった。「秘密の範囲があいまい」「知らなければならないことが隠される」「生きにくい世の中にしたくない」と語りかけた。政府は「一般の人には関係がない」と強調するが、法律の内容を知った一般の人たちから不安感が表明されていた。・・・ 明治学院大の佐竹美紀さん(22)は「まじめが笑われる風潮」が気になってその日初めてデモに参加したという。「疲れたけれど、みんなの前で意見を言うことが楽しくて、終わった後のビールが最高においしかった」と振り返る。その場で初めて出会った人も多かったという。法律は成立しているが学生たちは「あきらめず、いまやれることをやろう」と話し合った。2回目は憲法記念日に決めた。「国民と憲法の距離が近い日」だからだ。
http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20140512org00m010001000c.html

pagetop


BACK

美味しんぼ:鼻血「被ばく」「今の福島に住んではいけない」(2014年05月12日毎日新聞)

東京電力福島第1原発を訪問後に鼻血を出す描写が議論を呼んでいる漫画「美味しんぼ」(雁屋哲・作、花咲アキラ・画)の連載漫画誌の最新号に、福島県双葉町の井戸川克隆前町長が鼻血の原因をめぐり「被ばくしたからですよ」と語る場面があることが11日、分かった。「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の12日発売号では、井戸川氏が前話(先月28日発売号)に引き続き「福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いる」として、被ばくを原因に挙げた。さらに「今の福島に住んではいけないと言いたい」と発言した。福島大の荒木田岳准教授が除染作業の経験を基に「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと思います」と語る場面もある。・・・同作は震災後の福島を扱う「福島の真実篇」を19日発売号まで連載予定。雁屋氏はブログで「本格的な反論は、19日発売号が発行されてからにする」としている。
http://mainichi.jp/sponichi/news/20140512spn00m200014000c.html

pagetop


BACK

風知草:「汚染水戦記」=山田孝男(毎日新聞 2014年05月12日 東京朝刊)

大き過ぎて見えない問題がある。何が起きているのか、やがて分かるが、いまは見えない。福島原発事故の、後始末のほんの一部に過ぎない汚染水ひとつでさえ、大き過ぎる。猛烈な勢いで流れ込む地下水。食い止めたい東京電力と政府。対策を疑う原子力規制委員会(=強力な権限を与えられた独立行政機関。その事務局が原子力規制庁)とマスコミ。汚染水対策という戦いの、最近の見聞を拾ってみる。敵は高い放射線量と、絶え間なく押し寄せる地下水である。地下水が核燃料に触れ、高濃度放射性汚染水となれば手に余る。

東電は既に滞留した汚染水をポンプでくみ上げ、タンクにためている。それをアルプス(ALPS)という名の装置にかけ、放射性物質を抜き取る。同時に、土中の水を電力で凍らせて壁にし、建屋への地下水流入を防ぐ。そういう計画だが、タンクの水漏れとアルプスのトラブルが後を絶たない。凍土壁の効果と安全性にも疑問が出ている。「また漏れた」「アテにならぬ」という報道ばかりで世間はいつの間にか無関心に陥っているが、戦争は終わっていない。戦場を知る東電関係者に対策の遅れについて尋ねた時、この人がためらいつつ漏らした原子力規制委への不信が印象に残る。「アルプスの稼働が半年以上遅れた理由を知ってますか? キャニスター(除去した放射性物質の格納容器)を、この角度で落としても大丈夫かっていう検証で時間をくった。たしかに法律で決まった手続きなんですが、キャニスターを構外に出して運ぶわけじゃない。(地下水が核燃料に迫る)福島では優先順位が違うと思いませんか」「いま、福島(原発)では、みんなで必死になって汚染水の位置を変えてるんです。(構内の被ばく線量を、管理目標の国際基準である年間)1ミリシーベルト以下にしろと言われてね。汚染水を止めるという最重要目標に集中できていないのが現実なんですよ」
http://mainichi.jp/shimen/news/20140512ddm002070096000c.html

pagetop


BACK

焼却工作建屋で水位上昇 汚染水の量、推定13.5トン(2014/05/09福島民友)

東京電力福島第1原発で通常は使わないポンプ4台が動き、移送先ではない建屋に203トンの汚染水が誤って移送された問題で、東電は8日、汚染水が流入した「焼却工作建屋」の地下の水位が移送停止時点と比べ1.5センチ上昇したと発表した。移送停止後に増えた水の量は推定で13.5トンに上る。東電によると、建屋地下の水位は同日午後2時現在で19.1センチ。移送を停止した4月14日時点の水位は17.6センチだったが、水位は日を追うごとに上昇している。同建屋について東電は「止水処理を施しているが、止水が完全ではなく地下水が流入している可能性もある」と説明し、監視を継続する。

http://www.minyu-net.com/news/news/0509/news6.html

pagetop


BACK

原発事故発生時の双葉町役場公開 張り紙に「放射線上昇」(2014/05/09共同通信)

東京電力福島第1原発事故で、役場と全町民の避難が続く福島県双葉町は9日、2011年3月11日の事故発生時の様子が残る町役場内部を、報道陣に公開した。出入り口には「原発10キロ以内区域のため室内待機。外出しないでください」と紙が張られたまま。職員や、役場に避難してきた町民に呼び掛けたもので、当時の緊迫した状況がうかがえる。

http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014050901001636.html

pagetop


BACK

放射性物質含む冷却水漏れ 志賀原発、外部影響なし(2014/05/09共同通信)

石川県などは9日、定期点検中で停止している北陸電力の志賀原発2号機(石川県志賀町)で4月15日、使用済み核燃料を保管するプールとつながる配管から、微量の放射性物質を含む冷却水54リットルが漏れ、作業員1人の服や靴にかかっていたと発表した。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014050901001608.html

pagetop


BACK

1万7千〜2万テラベクレル放出 福島原発事故でセシウム137(2014/05/09共同通信)

【ウィーン共同】東京電力福島第1原発事故で放出された放射性セシウム137の総量について、福島大学環境放射能研究所の青山道夫教授は9日までに、事故後の観測データを詳細に分析した結果、1万7500〜2万500テラベクレル(テラは1兆)が妥当とする研究結果をまとめ、ウィーンの国際学会で発表した。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014050901001465.html

pagetop


BACK

脱原発や平和など考える 湖西で県母親大会 (2014/05/12中日新聞)

県母親大会(中日新聞東海本社など後援)が十一日、湖西市鷲津の湖西高校であり、参加者が分科会や全体会を通じて脱原発や平和などを考えた。五十二回目の今年は約千五百人が参加。分科会は教育、食と健康、TPP、憲法九条、貧困と格差、男女平等など二十四のテーマごとに教室などで開かれた。原発事故で平穏な暮らしを奪われた家族を湖西市を舞台に描いた映画「朝日のあたる家」も上映された。
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20140512/CK2014051202000051.html

pagetop


BACK

(論壇時評)市場原理の浸透 ブラック化する、この国 作家・高橋源一郎(2014/04/24朝日新聞)

定年より前に大学を辞める決断をしたわたしの同僚は、卒業式で、こんな挨拶(あいさつ)をした。彼は学生たちに慕われる良き教員だった。「卒業おめでとうとはいえません。なぜなら、あなたたちは、これから向かう社会で、あなたたちを、使い捨てできる便利な駒としか考えない者たちに数多く出会うからです。あなたたちは苦しみ、もがくでしょう。だから、そこでも生きていける智恵(ちえ)をあなたたちに教えてきたつもりです」卒業生たちは静かに、食い入るように彼の顔を見つめて聴いていた。同じ機会を得たら、わたしも同じことをいっただろうか。

雑誌「POSSE」の座談会で、大内裕和は、平均的な大学で、学生たちの様子を見守ってきた一教員として、一見ささいに見える、こんなエピソードを紹介している。「多くの大学で起こっていることだと思いますが、ゼミの合宿やコンパを実施することがこの数年間とても難しくなっています。それは学生にアルバイトの予定が入っているからです。曜日固定制のバイトであればその曜日は絶対に動かせないですし、もう一方で直前までシフトが決まらないバイトの学生もいます。両者の予定を合わせることは容易ではありません」 「アルバイトの拘束力が年々増しているということ」に気づいた大内は、学生たちから体験を聞き出す。

「テスト前に休むことができないという事態は最近激増しています。普段勉強していない大学生は以前から大勢いましたが、テスト前とテスト期間の勉強で何とか挽回(ばんかい)していました。この数年間は、テスト前とテスト期間にさえ休めないという学生が増えています」

 

なぜ、そうなったのか。学生たちが働かざるを得なくなったからだ。

仕送り額は、1996年度から2012年度への16年で3割以上激減し、その一方で大半が無利子だった奨学金は、いまや、有利子の学生ローン化している。そんな、背に腹を代えられなくなった学生たちが赴く先は「かつて正規が担っていた労働を非正規がやらざるをえない」ほど劣化した労働市場なのである。「現代思想」の特集「ブラック化する教育」を読んでいると、取り返しのつかないほど破壊されつつある教育の現場(小学校から大学まで)の実態が、はっきりと浮かび上がってくる。「一定の学校を卒業すれば就職ができて、一定の生活ができるという関係そのものが崩れていきました。学力低下、学習意欲や規範意識の低下というかたちで噴出してきた現象は、教育問題というより労働問題だったのです」(大内裕和)

「貧困の連鎖はとっくの昔から始まっています。階級社会は既にできあがってしまっているといってよいのではないでしょうか。……つまり、中途退学や不登校の生徒が貧困層に集中して現れているのです。こういった子たちを支援する制度がほとんどない」(青砥恭)

大学を出ることは、もうなにも保証しないし、そもそも、そこまでたどり着く可能性を最初から奪われた者たちがいる。それが若い人たちの現状だ。

かつて、人びとは、働けば生活が豊かになると信じた。上の学校に通えなかった親たちは、子どもたちに高等教育を与え、そのことで子どもたちは社会で職を得ることができた。だが、時代は変わった。経済界は、いつでも辞めさせることのできる「労働力」を求めた。新自由主義の名の下に、あらゆるものが市場原理に晒(さら)されることになった。教育も例外ではなかった。学生たちは、取り換えの利く駒の予備軍になった。「超過勤務手当もないのに……週当たり一二時間の超過勤務」の「ほとんどブラック企業化」(佐藤学)した職場に置かれた教師も例外ではなかった。

新自由主義の最先進国アメリカで、教育の市場化によって崩壊するアメリカ公教育の現場をつぶさに見てきた鈴木大裕は、いつの間にか「豊かなビジネスの土壌」になってしまった学校の新しいモデル、としてチャータースクールを紹介している。だだっ広い部屋に無数の衝立(ついたて)で区切られたボックスがあり、子どもたちがヘッドホンをして、目の前のパソコンに向かっている。

「学校側は正規教員を減らし、時給15ドル(約1500円)の無免許のインストラクターが、一度に最高130人の生徒をモニターすることによって、1年間で約50万ドルを節約できるという。教員の半分は教員経験2年未満、75%は、たった5週間のトレーニングで非正規教員免許を得られるティーチ・フォー・アメリカ出身だ」「この学校を熱心に支援するシリコンバレーの社長たち」は、もちろん、自分の息子たちは、この「庶民の学校」には入れないのである。これは、わたしたちの、遠くない未来の風景なのだろうか。

鈴木は、フランスの哲学者ミシェル・フーコーの考察に触れながら、こんな風に書いている……経済的合理性をすべての行動の基準と考える新自由主義の原理は、わたしたちの「心の奥底」まで浸透しようとしている。

わたしたちは自ら望んで「駒」になろうとしつつあるのかもしれない。わたしたちは、立ち向かわなければならないのだ。まず、わたしたち自身の内側と。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11100991.html

pagetop


BACK

(声)9条の意味、世界に広めたい(2014/05/08朝日新聞)中学生 酒井琴乃(東京都 14)

今、日本国憲法が危機にあります。第9条に「戦争放棄」について書かれてある国際平和主義の憲法です。戦後の日本が戦争をせずにこられたのは、この9条が大きな働きをしていたからです。なので、もし9条がなくなってしまったら……と考えると不安だけが頭をよぎります。そんな状況をなんとか避けるため、憲法9条をノーベル平和賞にする取り組みが始まり、候補になりました。さらに驚いたことは、9条自体が候補になったのではなく、9条を守ってきた日本国民が候補になったことです。つまり、受賞した場合は日本国民一人一人が受賞者ということになります。私にとって憲法は今まで遠い存在で、自分には全く関係ないと思っていました。でも、今回のことで、決してひとごとではないと思い始めました。9条は日本にとっても世界にとっても失ってはならない存在で、世界平和の希望です。ノーベル平和賞を受賞できたら、戦争をしないことの意味の大きさを、世界に広めることになります。私は、このような憲法が日本にあることを誇りに思います。日本のためにも、世界のためにも、ノーベル平和賞を受賞できたらよいです。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11122914.html

pagetop


BACK

(社説)NHK会長 これで信頼保てるのか(2014/05/08朝日新聞)

営利を目的とせず、国家の統制から自立して、公共の福祉のために放送事業を行う。だから視聴者が、受信料を払って支える。公共放送のNHKとは、そんな存在である。その業務を統括して管理するのが会長である。なのに、会長自身が、公共放送の信頼に関わる言動を続けている。4月30日の理事会でのこと。籾井勝人会長が、消費増税に不安を抱える人を取材したニュース番組について、「困ったというだけではニュースにならない」といった趣旨の発言をし、同じ番組の中で、低所得者への負担軽減策の議論も取り上げるべきだと主張した。報道の際、異なる見方を紹介するのは歓迎すべきことだ。放送法も、NHKに限らず放送番組は「政治的に公平であること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」と定めている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11122912.html?ref=pcviewpage

pagetop


BACK

(声)「残業代ゼロ」の働き方許すな(2014/05/08朝日新聞)無職 山川邦夫(大分県 64)

「ブラック化する、この国」と題して本紙論壇時評(4月24日朝刊)で作家の高橋源一郎氏が、大学の同僚教員の卒業式でのあいさつを紹介している。「卒業おめでとうとはいえません。なぜなら、あなたたちは、これから向かう社会で、あなたたちを、使い捨てできる便利な駒としか考えない者たちに数多く出会うからです」。卒業生にとっては、きっと衝撃的なあいさつだったことだろう。しかし、これがこの国の現実なのだろう。極端な長時間労働や過剰なノルマで社員をうつ病、過労死、過労自殺に追い込むブラック企業が後を絶たない。うつ病など「心の病」の労災認定は2012年度まで3年続けて過去最多を更新している。

http://digital.asahi.com/articles/ASG5551DFG55UWPJ00D.html

pagetop


BACK

ナチス略奪品の所有者死去 シャガール未発表作も(2014/05/06共同通信)

2012年2月に脱税捜査で自宅を捜索された際、シャガールの未発表作やピカソやマチスらの作品など計1406点が見つかった。うち約590点が略奪品の可能性があったが、グルリット氏は当初返還を拒否。その後、略奪が証明されれば返還する意向を示していた。略奪品以外の作品を誰が相続するかは明らかになっていない。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014050601001884.html

pagetop


BACK

記者の目:第五福竜丸・ビキニ事件60年=平塚雄太(静岡支局)(毎日新聞 2014年05月06日 東京朝刊)

国策の悲劇、繰り返すな/太平洋ビキニ環礁で行われた米国の核実験で1954年3月、静岡県焼津市のマグロ漁船・第五福竜丸が「死の灰」を浴びたビキニ事件から60年が過ぎた。日本の貨物船や漁船1000隻近くが被ばくした可能性がありながら、日米両国は当時、被害を第五福竜丸だけに矮小(わいしょう)化した。東京電力福島第1原発事故に見舞われても住民被ばくを過小評価し、原発再稼働を急ぐ日本政府の姿勢を見ると、「国策優先」という歴史が繰り返されているように見える。国は今からでもビキニ事件の被ばく実態を調査し、放射線被害の教訓とすべきだ。・・・本来なら国の責任で、被ばくが疑われる関係者をきちんと調べるべきだった。しかし、60年の節目に事件を取材して私が感じたのは、都合の悪いものを消し去ろうとした核大国・米国の身勝手さであり、それに追従した日本政府の情けない姿勢だった。・・・事件から1年足らずの55年1月、米国は乗組員や全国の水産関係者らに計約7億2000万円を「見舞金」として支払った。以降、日本政府は「問題は解決済み」との立場を取ってきた。この年、日米原子力協定が結ばれ、原子力基本法が成立。日本の原発開発はビキニ事件にふたをする格好で国策として走り出した。・・・ビキニ事件では、被ばくした事実さえ知らぬまま世を去った可能性のある人たちがいる。全国の船員の名前や乗った船が記された60年前の「船員保険」の資料は、厚生労働省所管の日本年金機構に保管されている。操業日時や場所、船員たちの健康状態を分析すれば、被ばくとの関連についての調査が可能なはずだ。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140506ddm005070014000c.html

pagetop


BACK

社説:憲法と秘密保護法 国民主権なお置き去り(毎日新聞 2014年05月06日)

憲法前文は主権が国民に存すると宣言する。国民の意思によって国政が運営されることを定めたものだ。しかし、国の持つ重要情報が幅広い行政の裁量で「秘密」とされ、国民の目に届かない仕組みができれば、国民主権の基盤は大きく崩れる。・・・情報を漏えいした場合の刑罰は最長懲役10年と厳しい。未遂や過失だけでなく、そそのかし、あおり行為、共謀など、情報を取得しようとする側も含めた罰則の範囲も広い。なのに刑事裁判になった場合、当局は秘密の内容を明らかにしないで有罪立証ができるとしている。憲法で保障された容疑者・被告の権利が制約を受ける可能性がある。

http://mainichi.jp/opinion/news/20140506k0000m070086000c.html

pagetop


BACK

さあこれからだ:/79 人間らしさとは何か=鎌田實(毎日新聞 2014年05月06日 東京朝刊)

国外へと逃れるシリア難民は200万人以上といわれている。北イラクに脱出した妊婦は、砂漠のキャンプで出産を余儀なくされている。ぼくが代表をしているJIM−NET(ジムネット)では、そうしたシリア難民の妊婦さんと新生児を守る活動を続けてきたが、つい最近、シリアでは毒ガスが使われたのではないかと言われ、さらに混乱している。

人間はなぜ、こんなことをしてしまうのだろう。晩年、平和運動の先頭に立って活動した物理学者のアインシュタインは「人間性について絶望してはいけません。なぜなら、私たちは人間なのですから」と語った。人間らしさとか、人間性とは、いったい何なのだろうか。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140506ddm013070013000c.html

pagetop


BACK

東京・千代田区で震度5弱、17人けが(2014/05/05朝日新聞)
5日午前5時18分ごろ、伊豆大島(東京都大島町)の近海を震源とする強い地震があり、東京都千代田区で震度5弱を、東京、神奈川、埼玉、千葉、栃木、群馬の6都県で震度4を観測した。気象庁によると、震源の深さは162キロで、地震の規模を示すマグニチュードは推定で6・0。東京23区で震度5弱以上の揺れが観測されたのは東日本大震災が発生した2011年3月11日以来。
http://digital.asahi.com/articles/ASG551ST1G55UEHF001.html

pagetop


BACK

(声)若い世代 動物の「いのち」を守りたい(2014/05/05朝日新聞)小学生 田嶋千穂理(兵庫県 11)

幼稚園の時から夕方になると近所の犬と一緒に公園へ行っていました。仲良くなった犬は30匹以上。年齢や犬種が違っても、みんな楽しそうに遊んでいます。その中の数匹は愛護センターから引き取られていて、その子たちが元気に過ごしているのがとてもうれしいです。去年10月、私も保護施設から一匹の犬を引き取りました。飼い主だったおばあさんが病気になり、施設へ預けられたのです。引き取った頃は外に出るのも怖がり、散歩の時は抱っこして連れ出しました。それでも愛嬌(あいきょう)があるので私の友達や近所の人に可愛がられました。今では、自分から玄関まで行って、遊びに行きたがる時もあります。野良猫を保護して去勢手術をしたり保護団体の活動支援をしたりしている伯母さんから、捨てない、増やさないことが大切だと教えてもらいました。それを学校で話したところ、友達が保護犬の引き取りを考えてくれています。中学生になったら、愛護センターの犬の里親探しなど、自分にできることをしながら、動物の「いのち」を守っていきたいと思います。そして、救える「いのち」があることをたくさんの人に知ってもらいたいです。
http://digital.asahi.com/articles/ASG515GK3G51PWPJ007.html

pagetop


BACK

(声)若い世代 路上生活者襲撃 体験聞いた(2014/05/05朝日新聞)中学生 鶏内愛菜(広島県 14)

大阪・西成の釜ケ崎の路上生活者とふれ合う催しに参加し、夜回りをしたり、路上生活者にお話を伺ったりしました。きっかけは、小学校で取り組んだ「米一合運動」です。全校生徒が1人1合ずつお米を出し、釜ケ崎に送りました。釜ケ崎で聞いた話の中で印象に残ったのは、路上生活者への襲撃です。生卵を投げつけられた方もおられました。そうした方々は、家にいたくなくて路上で暮らしているわけではないはずです。ままならない状況の中でがんばって生きている人たちを襲撃するなんて、絶対にしてはいけない行為だと思います。より多くの人たちがこのような悲惨な状況を知り、さらに支援の輪を広げていってほしいと思います。路上生活という現実をなくしていく取り組みによって、全ての人が幸せに暮らせる社会につながればと強く感じました。今後も機会があれば釜ケ崎での集いに参加して、お手伝いをしたいと思います。

http://digital.asahi.com/articles/ASG515GN9G51PWPJ008.html

pagetop


BACK

(声)清志郎さんならどうしました?(2014/05/05朝日新聞)主婦 羽村ひさみ(山梨県 53)

忌野清志郎(いまわのきよしろう)様 あなたがいなくなってもう5年。2日が命日でした。1988年にあなたが出そうとしたアルバムに、原発を批判した歌が含まれていました。発売元の親会社が原発を作っている関係で、発売中止になってしまいました。その時、取材に答えてあなたが語った言葉が、今も私の頭から離れません。「民主主義とか言論の自由とか教育を受けてきたけど、なんだ、うそだったのかと」原発はあなたの予想通り、恐ろしい結果となってしまい、長く人が住めない地域が日本にできてしまいました。それなのに、この国の政府は他の原発の再稼働を急いだり、外国に売ろうとしたりと、考えられないことをしています。そのうえ、ごり押しで憲法解釈を変え、戦争ができる国にしようともしています。本当に日本は「民主主義の国」なんでしょうか。雑誌「ビッグイシュー」(4月1日号)に、あなたのお仲間の坂本龍一さんのインタビューが載っていました。3月に都内で開かれた脱原発のイベントで語ったことが紹介されています。「ここに来てない人、選挙にも行かない人、国がどうなっても関係ないと思っている人にどう声を届け、関心を持ってもらうか。そのことを考えないといけない」と。あなたが生きていたら、どうされたでしょうか。私もどうしたらいいのか考えあぐねていましたが、まずは周りの人たちに少しずつ自分の思いを伝えていこうと思っています。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11120049.html

pagetop


BACK

大阪)記録映画「遺言 原発さえなければ」、大阪で上映(2014/05/05朝日新聞)

東京電力福島第一原発の事故で未曽有の放射能汚染にさらされた酪農家たちを描いた記録映画「遺言 原発さえなければ」が大阪市内で上映されている。関西を訪れた共同監督の豊田直巳さん(57)に映画制作に至った経緯などを尋ねた。カメラは、携帯電話を手に絶句する福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さんの表情をとらえていた。原発事故の3カ月後、隣の相馬市の酪農家、菅野重清さん(当時54)が自殺した。その死を仲間から知らされた瞬間だった。首をつった堆肥(たいひ)小屋の壁には、「原発さえなければ」とチョークで書かれていた。棺に手を合わせ、声を詰まらせる長谷川さんの姿を、豊田さんは寄り添うように記録した。
http://digital.asahi.com/articles/ASG5367BLG53PLZU003.html

pagetop


BACK

長崎)エネ政策や核の傘議論 ユース代表、独学生と(2014/05/05朝日新聞)

核不拡散条約(NPT)再検討会議の準備委員会に合わせて訪米しているナガサキ・ユース代表団の長崎大生8人は2日、ニューヨークでドイツの大学生と核兵器や原発について討論した。ドイツからは約30人の学生が訪米している。まず、両国の代表が、世界の核兵器や原発をめぐる現状を紹介。経済学部4年の田平由布子さん(21)と教育学部2年の新崎さくらさん(19)は、東日本大震災の原発事故以降、原発の危険性が認識されたと指摘し、「事故はまだ終わらず、放射能の影響に今も苦しむ人がいる」と話した。
http://digital.asahi.com/articles/ASG5351MLG53TOLB006.html

pagetop


BACK

北海道)「まず隣国と仲良く」 憲法議論、外国人に聞く(2014/05/05朝日新聞)

集団的自衛権の行使容認と憲法解釈の変更を進めようとする安倍政権に対し、国内の賛否は割れている。国民的議論は外国の人たちの目にどう映っているのだろうか。3日の憲法記念日を前に、道内に住む外国人らに聞いた。

「9条は素晴らしい、感動した」

「第9条は何て素晴らしい内容なのかと感動した」。札幌市南区で環境系のNPO法人を運営するドイツ人ビアンカ・フュルストさん(47)は、初めて日本国憲法第9条を知った時のことをよく覚えている。ドイツの大学で日本語を学び始めたころ、日本国憲法が教科書で紹介されていた。戦争と軍隊の保持を放棄した9条に尊敬の念を抱いたという。集団的自衛権の行使を認めるため、安倍晋三首相が9条の解釈を変えようとしていることについて、「武力行使をしやすくする行為。武力で本当に物事が解決できるのでしょうか。どうか平和憲法を守って欲しい」と話す。・・・

旭川市に住む米国人の大学講師グウェンドリン・ギャラガーさん(58)も9条の解釈変更に反対だ。「誇りの問題だと思う。『普通の国』になることよりもむしろ、日本には平和に向けて他の国を引っ張っていってほしい」。米国のオバマ大統領が安倍首相の集団的自衛権の行使容認を支持したことについては、「米国は巨大な軍事力はあるけれど、道徳的にはたくさん問題がある。日本にとってよい手本ではなく、まねをするべきではない」。・・・ 

タイからの留学生プラタンポン・ヤンタラチさん(20)は解釈の変更に反対だ。「解釈を変更すれば、中国も競うように軍備を増強する。日中関係の緊張が高まって地域が不安定になるのは、ほかのアジアの国々にとっても心配。日本は戦争と軍隊を放棄した世界でも例のない国。理想論と言われるかも知れないが、それを守って欲しい」。・・・ 

ロシア人の留学生、ミハイル・ペニコフさん(30)=札幌市中央区=も解釈の変更に反対だ。「自国の憲法やその解釈を変えることは、その国の問題だから大いにやったらいい。だが、その前に中国や韓国との関係をよくするべきではないか」。9条は高く評価する。「戦争や軍隊の放棄は理想主義にすぎないと言う人がいるが、私はそうは思わない。約70年もこの平和憲法を維持してきたのは、ファンタジーではないでしょう」と話した。

http://digital.asahi.com/articles/ASG530PFWG52IIPE034.html

pagetop


BACK

官邸前、原発ノー100回 金曜夜の抗議行動3年目 参加者減「灯台の火を絶やすな」(2014/05/04朝日新聞)

東京・永田町の首相官邸前で、金曜夜に脱原発を訴える抗議行動は2日、100回目を迎えた。参加者が減っており、脱原発を求める人たちをいかに再結集させるかが課題だ。「灯台の火を絶やすな」。参加者らは思いを強くしている。午後6時、プラカードを掲げた参加者が、官邸前の歩道に並んだ。「再稼働反対!」。九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)の再稼働に向け、原子力規制委員会の審査が大詰めを迎える中での抗議活動だ。・・・自身も抗議行動に加わる小熊英二・慶応大教授(歴史社会学)は「自民党を含め、あらゆる勢力が弱体化している。声を上げれば通る余地が大きい状況」と指摘。その上で、「原発のように、世論の合意がある領域は事態を動かしやすい。世論を可視化する『旗』を立てる意味で、抗議行動は重要だ」と話す。・・・作家の高村薫さんの話 抗議行動の参加者の減少は、差し迫った危機感という非日常の段階が過ぎたことを意味するだけで、原発への拒否感は、すでに日本社会に広く根を下ろしている。政治が、参加者の減少をそのまま拒否感の減少と捉えているのなら、慢心もいいところだ。だが、政治が意図的に国民的議論を避け、課題の表面化を避け続けている現状では、日常に埋没して見えにくくなった国民の拒否感は、なかなか表に出てこない。埋もれさせたままうっかり忘れないよう、国民もまた意思の持ちようが問われている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11116760.html

pagetop


BACK

(寄稿)今この国はどこにあるのか 作家・小林信彦(2014/05/03朝日新聞)

今年のゴールデン・ウィークは、戦後もっとも暗いゴールデン・ウィークだと、私は感じている。安倍首相が列強国の一つになりたいと焦っている。テレビにうつる顔で、そう思えるからだ。現在の憲法の制約が外されれば、集団的自衛権の行使も一内閣の閣議決定によって強引に押し通せる。国民の声を聞く必要などない。これを〈疑似戦時体制〉というのだが、私は文字通り、〈戦時体制〉の中で育った。生れたのが一九三二年(昭和七年)だから、一九四五年の敗戦まで、幼少時、ずっと戦争の中にいた。敗戦は一九四五年の夏で、このとき、私は中学一年生だったから、生れてから〈戦時体制〉しか知らなかったともいえる。・・・経済から戦争が望まれるようになるのは、アメリカの例を見ればすぐわかる。軍事ビジネスの方向に進むために、安倍首相は異様なほど、テレビの画面に笑顔をさらす。テレビ局は、そのために力をそそがねばならない。男の子、若者を家庭に持つ人々は、彼らを戦場に送るのを避けなければならない。戦場に送られるのは、幼い私が見たように、彼らなのである。以上のことを防ぐ前に、原発を止めるのが必要である。東京オリンピック招致のプレゼンテーションで、安倍首相は福島の汚染水はコントロールされていると大うそをついた。そして、日本中の原発再稼働と原発の海外輸出を本気で考えている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11116706.html

pagetop


BACK

石川)憲法はどこへ 「個人の価値」が支えに 環境NPO職員 想水義貴さん(33)(2014/05/03朝日新聞)

普段は憲法のことを考える機会はあまりないと思う。僕の場合も9条は知っていたけど、全文を読んだことはなかったし、政治的な問題についての関心もほとんどなかった。《それを変えたのが東日本大震災だった。さいたま市で両親、妹と同居しながら雑誌の編集アシスタントをしていたが、東京都内の取材先で揺れを体験した》それまでは社会で起きている事件も報道を通じて外側から見てるだけだった。でも、原発事故による放射能の影響も自分に直接かかわってくる。当事者になったことで、政治や社会のことを考えずにはいられなくなった。・・・憲法を全文読んで、実は基本的人権の本質をうたう97条が一番大切ではないかと思った。環境も平和も、本当はみんなここで支えられている。自民党の改正草案は、この条文をなくそうとしているからこわい。もし国民投票で改憲されたら「負けたけどがんばったね」でいいはずがない。独りよがりにならず、運動が周りからどう見られているかも考えないとだめ。反対側の意見の人とも話すこと。そこから始めるしかないと思う。(構成・樋口大二)
http://digital.asahi.com/articles/ASG4T5WMBG4TPJLB016.html

pagetop


BACK

 

bians
カウンター