長くて短い道のり
あっと言う間に一年の最終月
それぞれの一ヶ月にいろいろなことがあったけれど
時間の流れの速さの中に
時々の印象や感情をとどめておくことができません
だからこそあらたな事態に対応できるのだろうけど
一刻の真意を知らぬまま流れて行くようで
何かを学び損なったような後悔と
それ故の不安だけがまとわりつきます
人生を80年と仮定するなら
あっと言う間の一年を
たった80回繰り返すだけですから
恐ろしいほど短い感じがします
あとまだ何十年もあるから
焦らずくよくよしないで生きよう
と思った時代そのものが
数年前のような錯覚も起こって
長いようで短い人生に困惑してしまいます
時間とは一方向に進む直線ではなく
最初と最後がつながった
変化極まる曲線なんだと実感します
イギリスの詩人T.Sエリオットが
「すべての探求は最終的にはじめにいた場所に戻り、その場所をはじめて確認することだ」
と語っていますが、意味深い言葉です。
始めにいた場所とはいったい?
エリオットはこうも言っています
「現在と過去はおそらくともに未来に存在し、未来は過去のなかに含まれているのだ」と。
今年の終わりに。何の信念も知恵もなく、保身と自己満足だけの安倍政治。
2014/12/31 社会的格差を小さくするより、大きくする方が簡単です。なぜなら難しいを承知で少しでも平等な社会を目指してきたのが幾多の賢人たちの今につながる努力ですから。平和についても・・・続き
ひとときだけれど静かで空気もきれいな都会
2014/12/29 静かです。車が減るだけで街はこれだけ変わるのかと思います。空気もきれいです。車を気にして歩かなければならない日常が嘘のようで、安心感があります。流通革命を起こし計り知れない利便性をもたらした自動車。それは間違いないのだけれど、流れのままの車依存がもたらした弊害もあります。・・・続き
この国をよくする秘訣
2014/12/27 すべてとは言わないけれど親の思い込みと勘違いで塾や稽古ごとに束縛されている子供たちがいます。一方、塾にも行けず夕食を菓子パン一個やスナック菓子で我慢している子供たちもいます。同じ日本で同じ現実の中で、先進国と言われるこの国で。・・・続き
バタークリームのクリスマスケーキ
2014/12/25 3段のチョコレートケーキ。小学生時代に友人宅で食べた大きなケーキを思い出します。4人の友人が我先にと飛びかかるようにして食べ始めたケーキだったけれど途中で胸が悪くなってお互い顔を見合わせたことを思い出します。・・・続き
キリスト教徒ではないけれど、共感するフランシスコ法王の言葉
2014/12/24 バチカンの体質に対する批判の言葉だけれど、法王が語った「バチカンの15の病気」と題した話はそのまま安倍首相や日本社会に当てはまると共感しました。・・・続き
いい人、悪い人
2014/12/22 悪い人、すぐに思いつきます。まず暴力を振るう人、次に一部政治家や資本家にいるような暴力を振るう人をお金や権力で利用する人。それがもっとも悪い人だと思うのですが、そのような権力やお金を利用する学者もいて悪い人は結構います。・・・続き
まがいもの文化とゆたかさの錯覚
2014/12/20 穴の開いたズボンや靴下を繕って履いている子供が珍しくなかった時代。戦後平和が訪れ、でもまだまだ物資は不足していて多くの人は少しでもモノを長く使おうと工夫していた時代です。それでも貧しい家庭でさえ季節の食卓には今は高価な松茸や鯨肉などが上がり、安くて美味しい季節の野菜とともに、すき焼きとかはりはり鍋でにぎやかな団らんでした。・・・続き
民主国家に格差社会は似合わない
2014/12/18 長い歴史上で紆余曲折の軌道修正を繰り返しやっとたどり着いた民主主義。王侯貴族や武士が権力や暴力で専制政治を行った格差社会からの離脱には数えきれないほどの争いや戦いがありました。・・・続き
明日を生きる店と今に埋没する店
2014/12/16 お酒が美味しければ心が和む。料理が美味しければ元気になる。悲しみや苦しみが少しでも共有できれば明日へとつながる。人間どこまで行っても孤独は孤独なんだけれど、足を痛めた時に杖のありがたみがわかるようにちょっとした支えになる。お店とは本来そういう空間でなければならないのだと思う。・・・続き
戦後最低の投票率、52.99%で民主国家と言えるだろうか
2014/12/15 こんな政治は嫌だ、どうせ誰がなってもどの政党でも同じこと。ゆえに選挙など行かない。行かないことが意思表示なんだなどと思っている人がいたら民主主義など意味を成しません。たとえ選択肢がないにしても少しでもましな人物、政党に票を投じるのがルールです。たとえ似たようなものでも同じものはないわけですから、選択の余地はあるはずです。・・・続き
なぜ貧困や格差が広がるのだろう
2014/12/12 政治が悪いとしか言いようがないのだけれど、平和と自由を脅かし貧困や格差を広げる政治を行っている安倍政権をなぜ支持する人がこんなにもいるのだろう?と言う疑問の方が深刻です。この2年間で大企業や富裕層は確かに潤ったようですが、それはほんの一部のことで、大多数の国民はとても今の政治に満足しているとは思えないのだけれど、自民党を支持する人が多いのには閉口します。政治なんかどうでもいい、まともな政治家がいない、どうせ同じこと・・・と若者を中心にさめた人が多くいて、今の政治がおかしいとは思っていても声を上げない、選挙にいかない、そんな国民がかなりの数いるのだろうと思います。水面下です。
確かにまともな政治家、政党が見当たらないという現状は分かりますが、出来ることはとにかく最悪を排除して、社会の悪い流れにストップをかけることしかありません。次の政治家なり政党がだめならまたストップをかける。その繰り返ししかないだろうと思います。流れを変えれば少しは変わるでしょう。未来に向けて現状の少しの変化はとても大きな変化につながるかも知れません。水面下の意思が水面に現れて小さな波紋が無数に湧き出た時、悪質な政治家はそれこそ水面下に没するだろうと思うのです。
老人と子供がのびのびとしなければ
2014/12/10 老人が生きて来てよかったと、そして子供が生まれて来てよかったと思えるような国にすることが先進国においては政治家の使命だろうと思います。ゆたかな経済力と科学力があり、国民の教育も進んだ国で老人の孤独死とか貧困故の子供の挫折とかあってはならないことが多すぎます。無意味とは言わないけれど自らの政治的思惑だけで700億円とも言われる選挙費用を使う14日の選挙。おそらく思惑通りにはいかないだろうけど、あまりのエゴイズムです。福島の問題、沖縄の問題、地方の問題、老人の問題、子供の問題。福祉や教育に関して使わなければならないお金がいっぱいあるはずです。
政治家の資質の低さはいったい何故だろうかと考える時があります。国家国民を少しでも幸せにいい方向へと導く、最低限それぐらいの志があっても良さそうな職業ですが、私利私欲とあほらしい自己達成の手段としか政治を考えていない政治屋とでも呼ばなくてはならない人間が行政をあやつっています。口先、目先のやりたい放題。それに気づかないあるいは分からない国民。自然環境に恵まれ、長い歴史に培われ、間違いもあったけれど情があり勤勉に紡いで来た日本の良さが根こそぎ無くなりそうな今の風潮。そう感じる心をもつならば、止めなければ、立ち止まらなくては行けないと思う空気を広めなくてはなりません。
まず理不尽に対する1票を
2014/12/09 株高などで金融資産を1億円以上持つ富裕層は昨年末、百万世帯を超えた。2年前より25%も増えた(野村総合研究所の調査)と言います。総世帯数5195万0504(平成10年)から見てどう考えるかは別として働く人の賃金は物価上昇に追いつかず、1年4カ月連続で実質的に減り続けています。また「ワーキングプア」とも呼ばれる年収200万円以下は1100万人を超え、全体の約25%を占めといいますから、何とも不自然な経済構造です。非正規雇用は拡大し正社員は22万人も減少。不安定でじりじり広がる格差は社会のあらゆる部分に歪みを生んでいます。
それでも安倍、自民党政権を正せないのは不安と困難に直面する多くの人が政治どころではない状況、心境に追い込まれているからでなんとも理不尽です。ある意味それが安倍政権の狙いでもあるのでしょうが、卑怯な政治手法だと思います。国民1人1人が何事に関してもきちんと考えられる社会環境をつくり、その上で国民の意思を汲み取って政治家が手腕を振るう。今ある政治は正反対の様相です。選挙で1票を投じること、少しでもましだと思う政治家、政党に1票を投じることがまずできることです。
エンジェルフォールとアベノミクス
2014/12/07 南米大陸ギアナ高地にあるエンジェルフォールはその落差(979m)によって知られその落差の大きさによって落下する水滴が中空に霧散してしまうそうです。よって滝壺は存在しないという特異な滝です。その滝にアベノミクスを例えた新聞記事がありましたが、言い得て妙です。湯水のように使われた税金で潤ったのはほんの一部の富裕層。流れ落ちる水は大企業や海外の投資家と多国籍企業に吸い取られてしまってまさにエンジェルフォールのようです。貧困層をはかる一つの指針である「相対的貧困率」は大人が一人(母子・父子世帯)に限ってみれば貧困率は54.6%で、これは世界第1位の低水準。世界3位のGDP(経済規模)にもかかわらず貧困層は広がり、格差社会はますますその溝を深めています。1%の富裕層が富を独占するアメリカ社会のようになってしまうのではと危惧します。経済政策だけではありませんがとにかく今の政治は間違っている、それだけは確かなことです。
人間は考える葦である
2014/12/05 有名なパスカルの言葉です。同文の中でパスカルは「われわれの尊厳のすべては考えることのなかにある」とも言っています。3日の朝日新聞に掲載されたニューヨークタイムスの記事に「 忙しさにかまけて考えなくなった現代人とその代償」と言うのがありました。記事中に「・・・つまり、彼らは考えること自体を避けたがるのだ。・・・あれやこれや考えることに時間を割きたくないとすれば、問題を解決することはできないから、そのままほったらかしにしておくことになろう。それは、解決策を自分の頭で考えるより、運命に任せる方がいいと思い込む態度につながる。」・・・
実際忙しいと言うのは現代人の口癖、合い言葉のようなものでその実はあれやこれやの物事を避ける口実、言い訳の部分が多分にあるような気がします。あえて忙しくするあるいは忙しいふりをして面倒な問題に対してなるべく関わらないようにする。それがある種の処世術であるかのごとくです。 多くの社会問題は1人1人が自分で考え判断しなければならない、それが民主主義の根幹です。思考を放棄すれば、社会はあらぬ方向へと傾き、結局そのしわ寄せは1人1人にかかって来ます。命に対する尊厳を欠く政治家や私利私欲にまみれた政治家が多数を占める今の日本においては特に考える力は必要です。
少しずつ光があたりだした過去の世界
2014/12/04 科学が進んで火星をはじめとする太陽系の素顔が少し見えつつあります。宇宙の中で限りなく小さな空間である太陽系ですら人類にとってはまだ未知の多い、手の届かない空間です。近い将来太陽系ぐらいは自由に航行できる日が来ると思いますが、速度やエネルギーに対する新しい概念でも生まれない限り後数十年はかかるだろうと思われます。考古学の世界でも少しずつ過去へと照らす光は伸びています。それでも明らかになっている過去より未知の部分が大半だろうと思います。
今日のナショナルジオグラフィックスの記事に「50万年前のジグザグ、最古のアートか」との見出しがあって目を通しましたがインドネシアの河岸で発掘されたムール貝に刻まれた幾何学模様は43万年前のものだと推定され、これまでの7万年〜10万年と言われて来た認識が大きく変わるかも知れないというものでした。議論はまだこれからとのことですが、科学が進めばこれまでの常識を覆すような発見が次々となされるような気がします。
現代文明がまだ発展途上のレベルであることが分かれば、地球環境に対するお山の大将のような傍若無人の振る舞いにストップがかかるでしょう。先日他界された菅原文太さんのメッセージ「人間は植物や昆虫と一緒なんだ。人間だけがおごるのは違う」という言葉が謙虚に受け止めれるような時代にならなければ人類は自らのみならずこの地球の全てを破壊してしまうのは目に見えています。優れた人間が賢くなればなるほど謙虚になるように、文明もまたそうならなければならないと思うのです。
アメリカの悲惨と闇と日本
2014/12/03 戦争帰還兵を襲うPTSD(心的外傷後ストレス障害)の深刻。銃による悲劇が繰り返されるアメリカですが、今問題になっている白人警官による黒人男性への暴行事件は空恐ろしいアメリカ社会の闇を感じます。警官が不起訴になったことに対するあまりの理不尽に抗議デモが起っていますが、事件の一部始終が通行人によって撮影され、報道されているのですから当然のことです。無抵抗の被害者が背後から警官に首を絞められて倒されそのまま絞め殺されたのですから、明らかな殺人です。ニュースでデモをする人々が被害者の最後の言葉「息ができない」を連呼していましたが、経済大国アメリカの華やかな背後にまさに「息が出来ない」社会が広がりつつある現実を感じます。
アメリカのような人種や民族の混合、移民問題など複雑な要素のない日本ですが、アメリカがくしゃみをすれば風邪を引くと揶揄されるぐらいアメリカ追従の日本ですからアメリカで起っていることは日本でも起りえると考えなくてはなりません。格差社会の進行、平和憲法に対する暗雲、秘密保護法による自由に対する懸念などいくつもあります。国民1人1人が日本はこうあるべきだと言う自覚と意思を持たなければ普通であることすら維持できない、今はそんな時代だと思うのです。
2014/12/01 菅原文太さん、惜しまれる死
役者としてもすてきだったけれど、人間として気骨があって、しかも何ともやさしい感じのする人でした。81歳という年齢にも関わらず、早すぎる死を惜しむ気持ちが湧いてくるのはその純真な心と生き様ゆえだと思います。インテリジェンスに満ちていて、朴訥とした人柄が伝えるもの。人間とは何であるか、知識とは、勇気とは、生きることの意味。多くの人がその背中にヒューマニズムを感じたことだろうと思います。まだ60歳で朽ちたような精神の安倍首相と比べれば同じ人間として雲泥以上の差があると思いますが、現在この国の命運を握るのは悲しいかな自民党であり安倍政権です。菅原文太さんが「政治家たちのナルシシズムという病に、これはどこかで見た光景だぜと警鐘を鳴らすのも、老いぼれの役目だ。」と語っていたのは今年の2月のこと。「人間は植物や昆虫と一緒なんだ。人間だけがおごるのは違う」という言葉は科学や経済に埋没して命の本質を忘れた全世界へのメッセージです。それにしてももっと生きていて欲しい人が次々と亡くなって、寂しい限りですが、それぞれの志を次ぐ人々が数多く育っていると信じたいものです。